ルセ・ロゼと再会…嫌々される(泣)

「「うぅ〜ん…育っちゃったねぇ。ロゼ〜ルセだよぉ」」大画面に映る青年を指差しルセと言えば、ロゼは茜を

指しルセと言う。再び画面の青年を指してもふるふると首を振り茜にしがみつき泣きそうになる。こりゃダメだぁと4人のため息が、重なる。


「何であんたも居るの」横で大変ねぇと呟く闇に噛みつく茜。「一応関係者だしぃ〜」「あんたが、エリナを誘惑などし無かったら、ふたりは、幸せに暮らせたの。ロゼも育ってルセと結婚出来たかも知れないのに判ってるぅ」ぺっぺっ唾を飛ばす勢いで闇を責める茜。


「茜ちゃん…すっかりお母さんになってるよ」「こんなデータ作ったにゃあ。ポッチとな」ジノのカメラライブの横にルセの正面と横顔画像が、表示されそれが、どんどん若くなり最後は、赤ん坊になる。また赤ん坊から少年に青年からさらに壮年・老人へと変わっていく。


足元に床ロボが、現れ数枚の写真を渡した。ルセの幼少から現在までの顔を加工した。それをロゼに広げて見せる花桜。「ロゼ…これ誰?茜かな?」「ルセ…」その中の一枚を小さな指で指し写真を受け取るロゼは、茜を見てふたりの違いに少しだけ気付いたようだった。


「このままロゼを預かる事は、無理だし…ナユタン。こちらの事情を説明してルセを会員登録してコンビニに滞在させる?ジノさんどうかな?」通話の通じているジノにも問い掛ける花桜。


「ルセに来てもらい互いに慣れたらロゼを返す。刷り込み作戦は?」写真を見せルセだよ。と教えてくれるロゼに自分を指差し誰?と聞くと嬉しそうにルセと答えるロゼ。先は、長いと笑う茜。


先ずは、ロゼと再会・ルセに安心して貰おうと結論が出た。


+++++++


ルセは柔らかな微笑みを浮かべ。男に問い返した。「その司祭見習いが、どうかしましたか?」何か考え事をしていたのか男は、少し間を置いて返事を返して来た。


「ルセが探している。子供の話をドーズでしたいのだが、あんたが、ルセだろ」戸惑うルセに近寄り男は、囁くロゼと会いたいなら黙ってドーズへ連れて行けと…


生殺しの時が過ぎ・背丈の高い雑草が、生い茂る懐かしいドーズ伝奉所の敷地に入る。この3日間何を聞いてもジノと名乗った男は、行けば判るとしか言わず。今も何かを探し草むらを歩いている。


「イテェ〜蛍ぅ」男が突然額を押さえ疼くまる。とすっ…何かが、ルセの額にも当たった。次の瞬間…景色 は、大きく変わり広い海が、見える芝地に立って居た。事情が判らず呆然とするルセに親子が、近付いて来る。抱かれたその子供を見て思わずロゼと叫び 掛け寄るが、子供は怯え顔を背けた。


「積る話もあるが、先ずは風呂に入り。 ゆっくりしょう」ジノにこっちだと言われ初めて見る様式の建物に入り清潔な風呂で、汚れを落とす。湯上がりには、スエットと言う服と新しい下着を渡され司祭服から下着まで洗うからと桃色の魔導人形が、いそいそと持って行ってしまった。


濡れた髪をタオルと言う厚手の布で拭きながら付いて来いと言われ・ルセも渡されたタオルで髪を拭きながら奥へと進む。


広いフロアで遊ぶロゼを見て思わず駆け寄るが、また顔を背け、嫌と言われてしまう。どうすれば、良いのか戸惑うルセにジノが、声を掛ける。


「まあ落ち着け。ロゼはここに居る。先ずは飯を食おう。酒は飲めるか?」酒はバウスに付き合いで飲まされ 結構強い事が、判っているが、貧困生活で最近は、飲んでいない。嫌いな食べ物は、有りますか?と聞かれ何でも食べますと答えた。伝奉所に拾われる前は、草を食べ水で飢えを満たしていたのを思い出した。


ロゼが、警戒しているのかこちらを上目使いで見ている。視線が合うとまた顔を背けルセといま1人の女?に抱き付く。「慣れるまでの我慢。隣にどうぞ。あたしは、茜よろしく。この子は、ロゼ…ロゼぇ〜お兄ちゃんに、こんにちは〜」女の人だった。


茜はロゼの手を取りルセに握手をさせる。別れた時と変わらない小さな手だった。テーブルに色々並べ花桜ですと女が、名乗りジノと向かいに座る。

茜とロゼの乾杯で、食事が始まった。初めて飲むビールの冷たさに驚き・鳥肉の唐揚げ・サーモンの蒸し焼き・きのこのバター炒め・他料理を楽しむ。


ロゼも慣れてきたのか、何度目かの乾杯をルセと楽しみ。ルセだよと絵姿を見せてくれる。ここは何かが違う。ルセの中に警戒心が、沸き上がる。


「そんなに警戒しないでぇ〜す・べ・て・わたくし闇が、悪かったのよぉ〜」恐怖が、土下座している。酔った茜が、そうだそうだと抱き上げたロゼを使い足蹴り〜光キックを闇の背中に入れる。


「ちょっと手加減してよ。本当に苦手なんだから…」ロゼに魔素を押さえるネックレスを掛けて貰い何とか近寄れるが、直に触れられるとダメージがある。


「ここで闇からルセに懺悔の時間です。はい始め」花桜から説明会の開始を言い渡されるが、ぐだぐだだった。

「ついエリナが、魔素を取り込むの手伝ったらロゼが、10年眠っちゃって…あんたは、執念深く探すし…突然目覚めたロゼは、茜をルセと呼び懐いて〜」++++++


「皆さんの話をまとめると闇の中でロゼが、10年間眠り続け…昔のままの記憶で目覚めたので成長した。わたしを誰か判ら無い?」


「そう…刷り込み作戦で、ルセを認めれれば、連れて帰れる。このままでは、どちらも不幸にゃあ〜どうする?」ナユタンも説明に参加。「勿論喜んで、ロゼにルセと判って貰えるまで…ここに居させて下さい」


隣で茜にもたれ眠り始めた。ロゼの頬に触れる。茜が、そっとロゼを手渡すが、抱き上げた。瞬間目を覚ましルセと泣き出しまた茜に抱き付く。ごめんねと苦笑いする茜。


10年待ちましたから…とルセは、呟く。その後は、茜の秘蔵の酒を闇が、勝手に持ち出し。祝宴が続き結局全員が、フロアで酔い潰れた。


後片付けと毛布を掛け回りながらアキンドが、電子音声でナユタンに問い掛ける。お酒が美味しいとは、どんな気分でしょうか?味覚気管の無いワタシには、判りませんが…



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