ロゼ編・腰紐でるんるん

「シザーケース持って来たよ」

「洗面台脇に置いくれる。取りに行くから…ロゼ…」ロゼを置いて離れると必死に茜の脚にすがり付くロゼ。


その顔は、不安と哀しみに溢れてる。「ルセ…」「はいはい大丈夫だから、泣かないで」まっ裸で鋏と櫛を持ちすがる幼女を足に張り付け元の風呂イスまで戻る茜。


バルーンパンツの裾を捲り上げた花桜が、頭の固定ヘルプに入る。「泣かないで…頭動かさないで…ちょいとの我慢よろしくねっと…」


軽快な鋏の音とすんすんと鼻を鳴らすロゼの声だけが、風呂場に流れる。ものの数分でカットは、終わり。切った髪の毛は、受け取りに来た床ロボに渡し。


風呂場の鏡の前にロゼを立たせご機嫌を取る。「どうですか?お嬢さま。お顔が、可愛いですね。後はシャワーで軽く流して上がりますよ」


ご機嫌が、直ったロゼをお嬢さまごっこで、花桜と協力して着替えさせる。「どちらにしますか、お嬢さま〜」

茜にドライヤーを掛けられながらピンクのスエットを選び。


シュシュで結い上げたうさちゃんヘアーの自分を湯上がり場の鏡で、見たロゼのご機嫌は、すこぶる良くそのままイートインコーナーで遅めの昼食を始める。


ひじ掛け椅子にクッションを積み上げ高さ調整をして湯上がりに麦茶を飲ませた。待望のプリンにミックスサンドを食べ満足したロゼは、少し慣れて来たのか、ジノにも・うささんとヘアスタイルを見せスエットをピンクだよと笑っていた。


が…茜が冷蔵庫へ飲み物を取りに行くだけでも泣き出す。「これで良しと」花桜が、考えたのは、ロゼと茜の腰を長い木綿の紐で縛り付ける事で繋がっている安心感を求めた。

何度か紐を引っ張りその都度茜が、なぁにと応えるのが、嬉しいのか、ニコニコしてた。


「勘弁して欲しいよ〜」

嘆く茜・トイレに行くのに付いて来てドアの外で腰紐を握り締め半べそをかくロゼ 。もちろん紐は、延長しトイレのドアは、少し空いている。


この生活に慣れるには、時間が、掛かりそうだ。



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