ロゼ編・初めてが、たくさん

「なにが、いいかなぁ。ロゼはプリンかな」ロゼを抱き上げまだ数が、少ないデザート棚に向かう。


デイリー商品は、花桜達が、食べれるだけを那由多が、発注。それでも余ったものは、冷凍庫に冷凍ストックして調整している。


自然解凍にレンチン・古いものから食べるように冷凍庫に近付くと1号が、寄って来て在庫表をタブレットに表示する。この在庫管理システムは、那由多が、作っていたのでフードロスは、無かった。


「ロゼ〜何食べよ?んっなにっ?」抱き上げられたロゼが、もじもじしながらなにかを訴える。「っ…ち…おちっこ…出る」急ぎトイレに急行・何とか水害を免れた。


茜がトイレの前で花桜を手招きしてロゼを抱き上げる。「このおチビちゃん…かなり匂いますが、特におパンツが、染み染みですよ」


ロゼの可愛いお尻に顔を近付けるとかなり臭い。救出騒動で気付かなかったが、目覚めてからひと月。


「「お風呂を先に入れよう」茜ちゃんよろしく。あたし着れる物探す。確か行商品の中に子供の下着あったはず。ジノさん〜子供のパンツ〜」


慌ただしく湯屋の奥へと向かう花桜。後を追い茜も湯屋へと向かう。色とりどりのデザートを見たロゼが、プリンと呟く。


「ごめんねぇ〜プリンは、キレイきれいにしてからねっ…おっと」ロゼを抱き片手で、ドリンクホルダーを操作する茜を見た。ジノが近寄りどれだと聞いてくる。オレンジジュースと伝え一先ず近くの椅子に座る。


ジュースを受け取りロゼに渡すと喉が、渇いていたのか一気に飲みあげた。その様子をみたジノが、お代わりを持って来る。目を輝かせお代わりを期待するロゼ。「お風呂前だから半分だけね。あんまり飲むとゲーしちゃうからね」友人の子供が、よくゲロっていたのを思い出し飲む量を調節する。


「あれまだ居たの?おパンツは、少し大きいかな。脇詰めよか…服は後で簡単なのを作るから一先ずは、半袖シャツを着せようかな」「さぁ〜ロゼ〜お風呂だよ。ワッショイ」抱き上げロゼをワッショイと風呂場まで、揺らして行く茜。最初は怯えたロゼもわっちょいと笑い声を上げ風呂場へと消えて行った。


さてとコンビニカウンター裏の自室兼洋裁室でロゼに着せるシャツを選ぶ花桜の足元に床ロボが、袋に入った数枚の服を差し出す。受け取り中を確認しているとアキンドが現れた。


「有りましたか、湯屋のスエットのサンプル。不要品を母屋(日本のコンビニ跡地の建物)に置いて居たのを思い出し取りに行って貰いました。子供さん向けの甚兵衛もどうでしょ」


「どちらも少し大きいけど…ピンクと青の甚兵衛〜ロゼちゃんに選んで貰おう」

++++++


素早く服を脱いだ茜は、続いてロゼの服を脱がす。

「ロゼ〜お風呂だよと…手上げて…ホイ…ブルマ脱いで…洗濯よろしくと」真横では、床ロボが、汚れ物の受け取りを待っていた。


風呂の入り口で挨拶した桃を見たロゼが、怯えたので小さいロボに付いて来てもらい汚れ物を渡した。ロゼに怯えられ桃が、しょんぼり肩を落としていた様な気がした。ここのロボ…ナユタンの影響か?人間味あるよねと茜は、思った。


ロゼの服を脱がし。いざ…お風呂と手を繋ぎ足を進めたらロゼが、イヤイヤをする。初めての広い風呂場に怖くなったらしい。怖くないよと抱き上げゆっくりと洗い場へと進む。


そのまま抱きながら立ちシャワーを浴び。ロゼの呼吸が、落ち着いた所で椅子に座り。ロゼを立たせたまま体に傷は無いか・おできはと確認して泡の出るボディソープで遊びながら汚れを落とす。


シャワーで体の泡を流し髪を濡らす。ロゼを横抱きにしてブラシで解き洗いをしながらシャンプーとリンスと進め終えた。


よし…ついでに終らすかと思い風呂場の呼び出しボタンを押す。しばらく待つとガラスの引き戸を開け花桜が、顔をだす。


「呼んだ〜?」「ん…呼んだぁ。わたしのシザーケース持って来てくれる。風呂ついでに前髪も切っちゃお」判ったと言い茜の仕事道具を取りに戻る花桜。



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