第4話

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政宗は目の前の三人の不逞浪士に押される組員を見つけすかさず愛刀の白龍刀を抜き組員の前に立つ。

「政宗組長!」

組員は喜ぶ、そして政宗は真剣な表情で組員に無事かどうか確かめる

「大丈夫か!」

「はい、俺は大丈夫です」

組員の無事に政宗は少し笑顔になる。次の瞬間、目の前の不逞浪士が政宗に斬り掛かる。政宗は素早い動きで斬り掛かって来る不逞浪士の刀を白龍刀で弾き、正確に横払いで不逞浪士の首を斬る。斬られた不逞浪士は悲鳴を上げる事なく絶命し他の不逞浪士も同時に斬り掛かるが、政宗は物凄い勢いで飛び出し素早い動いで白龍刀を右片手で縦に九〇度回し右の不逞浪士の腹に柄頭で強烈な一撃を喰らわし悶絶させ、素早い動きで両手で持ち大きく右から左へ大きく横払いをして一撃で二人の不逞浪士を倒す。

沖田は大通りの真ん中で周りを大勢の不逞浪士に囲まれていた。沖田は愛刀の加州清光を抜いたまま微動にせずにしていた。一人の不逞浪士が沖田に斬り掛かる。すると沖田は目に見えぬスピードで次々と不逞浪士を斬り倒していく。まだ沖田に斬り掛かっていない不逞浪士がその光景に驚く。

「な、何だあいつは⁉︎」

「速い、速過ぎる!まるで鎌鼬だ‼︎」

「まさか、あいつは新撰組最強と謳われる永倉 新八に次ぐ最高の剣豪、沖田 総司じゃないか」

その言葉に不逞浪士達は驚きと恐怖を感じ体震え持っている刀も震える。

「どどど、どうする‼︎」

一人の不逞浪士が怯えた口調で右隣りにいる不逞浪士に話し掛ける。

右隣りの不逞浪士は困惑した口調で答える。

「俺に聞くな、ともかくやるしかない!」

そう言うと沖田に斬り掛かろうとしたが、いつの間にか沖田は既に自分を囲んでいた不逞浪士を倒し低い姿勢で目に見えぬスピードで斬り掛かろうとしていた不逞浪士達の懐に飛び込み次々と峰打ちを繰り出し気絶させる。

斎藤は左側の店の中で殺気に満ちた表情で四、五人の不逞浪士を相手にしていた。狭い店の中で斎藤は左右から斬り掛かって来る不逞浪士の斬撃を次々と左手に持った愛刀の関孫六で素早くかつコンパクトな動きで弾き返す。右に居た一人の不逞浪士が斎藤目掛けて突きを繰り出すが、斎藤は素早く右横に避けてその際に突きを繰り出した不逞浪士の背中に斬撃を与える。そして斎藤は右の二人の不逞浪士に向かった間合いを詰めてすかさず右手で右腰の鞘を抜き、右の不逞浪士のこめかみ目掛けて鞘をぶつけ、その勢いから体を九〇度周り横払いの斬撃を喰らわす。その光景を見た不逞浪士は恐れて叫び声を上げて入り口に向かって外へ逃げ出す。

彩芽は天下蝶から表情を一切変えず、大通りの十字路で二刀流で愛刀の黒龍刀で応戦していた。打刀と小太刀をうまく使い分けて不逞浪士の斬撃を弾き返し、その隙に斬撃を喰らわす。彩芽の動きはまるで踊り子の様な美しい動きをしていた。その光景に他の不逞浪士が一瞬、見惚れる者もいた。

「何だあいつはまるで舞姫だ⁉︎」

「いいや、あの動きはありゃ天女だ!」

不逞浪士達はそんな事を口走っていたが、一人の不逞浪士の放った言葉で全員を現実に引き戻す。

「お前ら、奴は京都見廻組だ!気を緩めるな‼︎」

その言葉で全員がハッとなり鋭い目付きと険しい表情で彩芽に斬り掛かる。

彩芽と同じく大通りの十字路で華苗が愛刀の神龍刀で大勢の不逞浪士と応戦していた。彼女の戦う姿は舞姫の様な動きで戦う彩芽とは違いまるで武人の様に戦い、女性とは思えない程の力強く愛刀の神龍刀を奮って不逞浪士を倒していた。

「このやろ‼︎」

一人の不逞浪士が大声で叫びながら斬り掛かり、それに攣られて全員が華苗を囲む様に斬り掛かろうとする。華苗はその場で立ち止まり神龍刀を下ろし、鋭い目付きで目に見えぬ強い気配を周りに放つ。華苗に斬り掛かろうとしていた不逞浪士達はその気配を感じ取り冷や汗を掻き、心臓の鼓動が早くなり全員が只者ではないと知り一斉に斬り掛かるのを止める。その光景に華苗は鋭い目付きのままほくそ笑む。

「さすが浪士、いくら幕府に刃向かう者とは言え強者の気配を感じれば迂闊に手を出す事は出来ない。その判断は正しいわよ」

そう言うと華苗は再び神龍刀を構えて一瞬で笑みを消し、険しい表情となり勢いよく不逞浪士達に斬り掛かり全員を倒す。

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