第15話 ロボとロボコピー
「何と言ってもロボお嫁さんは
「ウワワワワン」
「ついでにジェンダレス対応機種もあったらしいから、ホントに心強かったわけよね。人間心理の奥深い部分の理解もできるから、いろいろな場合での
多言語対応、かつ質素で
「ウワワワワワン」
「でもさ、美人でも美人でなくても三日で飽きちゃうかなあ。いろいろと考えたけれど、おバカな女子高校生の私の結論では、やっぱり究極のロボ嫁様は要らないかな。でもさ、人間って結構バカだから、機械と心を通わせ合い、そっちの方が好いって言うやつが出てきてもおかしくなかったのよね。でも、寧ろ不完全なロボ嫁様なら人間にとっては好ましいのかも知れないわね。私はおバカなニャンコでもいいから、血の通った生き物がいいかな。これも
「ンワ、ンワ、ワンワン。ワンウーワン、ウニャワン、ニャワン、ニャンウーワン」
もはやロボは取り扱われるべき客体的対象、あるいは対象物としての存在から抜け出し、生み出すべき需要としての経済効果は不定ながら、人間から
しかしそこで大切なことは、主権や公民権など大時代的なことを含めたロボの基本的な存在権であろうと考えられた。需要の高まりその他によって、それらの法整備が行われ進められた時代があったのだ。ロボはこれらの法の
「ふむふむ、まあ、そうでしょうとも」
「ワンワン」
そうは言ってもロボ家庭の個々の在り方は一様ではなく、そうした
「それって何だか味気ないわよね。ロボ家族やロボ社会って。家族それぞれの会話も要らないし。普段ロボは何も考えている訳ではなさそうだしさ。ロボはごはんも要らないし、子供の哺育も読み聞かせも子育ても、子供の領分のお勉強も遊びも要らないわね。人間にとって大切な心の世界内体験も要らないわよね。正しく
まあ、ロボ関連法案も運用面では時代ごとに変化もし、その
「ンワワワワーン」
「ねえ、ケンタウルシロ。あれこれ考えてばかりいても仕方がないから、散歩行こうか。犬も歩けばロボに中るって、犬の散歩も規制されちゃ敵わないよね。今日はイヌが仮に眠ってもOKの足踏みロータ機能付き
「ウワン、ウワワン、ウワワワワン」
ロボ家族にあっては、お華さんが言うように朝が来ても家族各員には洗面も整容もない。充電満了であれば電源投入後数分でそのまま出かけられる。クラウド作業なら出社の必要もない。ロボの場合、自ずと外部と
時代が進み地表面の自然が次第に厳しくなり、自然災害にウイルス
すると人間たちの多くが宇宙線を
「そうそう、そう言う特権階級がいたのね」
「ワンワンワン」
本人の死去後そのコピーロボの登録を
「まあ、悩ましい所ね。廃棄なんて言ってもね。だって、曲がりなりにもって言うととっても変だけれど、生きているんだもんね。ロボだって生きてんだよ」
「ワン」
その後登録を抹消すると同時に本人の
その後、コピーレベルはともかく、完全な生体コピー型でなくとも、うちの家族のような
超精密生体コピーロボは当分は随分と高額であったが、ある意味で究極のアルティメット・マルチファンクショナル・オートマタ型の自律型ロボと言い得たかもしれない。人間との区別の不能な高性能のコピーの場合は高額で、一部の石油王や貴族、大企業の多忙なCEOが顧客であったようだ。もちろん人間の精神神経特性の大部分をクラウド利用してしまえば、残る本人部分の性格類型や考え方、感じ方の部分の
「まあ、便利だけれどね。クラウド利用無しの
「ウワン、ウワン、クウン」
「
「クワンクワン、クエンクエン」
実際の生体コピーはと言うと、
「それにしても、コピーロボ以外の高性能ロボによって
「ウーワン、ウーワン、エタナルワン」
どこかの国の国家元首などは多忙な毎日、数体の不完全型コピーロボを稼働させて自身は休養そのほか私用をこなしたらしい。運用当初は極めて限定的な使い方をしていたらしいのだが、一度使用して味を占めると、想像以上の高機能、高性能に舌を巻いて様々な用途に使い始めた。
「でもさ、優秀で
「ワン、ワワン。ワンワワ、ワンワワワ」
ロボ政治家であれば、どんなに
しかも
「まあ、そうよね。人間は何事につけ不完全だから、仕方がないと言えばその通りなのよね」
「ワンワン、キャウキャウ」
人類劇場というものは、事態に
人間にとって不気味であったのは、論理処理過程がブラックボックスに入っている事であった。複雑な問題の場合、結論が直観を裏切る事も少なくなく、それに至る過程は人間には全く見えない。結論を無条件に受け入れ、それらに
「そうそう。ロボなら
「ウワワワン。ワワウヲ、ワワウヲ」
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