Seg 45 イヅナ〜魔法特務機関・飯綱動力監理院〜 -02-
さらに
もっと、もっともっと速く。
もっと……もっともっと、
「——え? あの時?」
「!?」
ユウは自身の
様子が変わった事に気付いたが、総領寺の
「やばぃっ! 死——」
ッキィィイン
「
続く
数秒
「先に謝罪をしていたとしても許容できるものではないと判断しますが?」
ミサギが上司を
部下の圧力に上司はタジタジだ。
「いや、悪い……本当にすまない!
「では、
辺りを
「か、
言葉に反し、
「本気で
木戸がボソリと
「それ、ヤバいんちゃう……!?」
「ヤバいですね」
「んな冷静にしとる場合か――せや! ユウどん!」
始め、
「――わ、わかった! やってみる!」
「スマン
見ると、ひんやりした
ユウは、
「ミ、ミサギさん! あの、用事! なにか用事があって
ピタリと冷気の
ユウに注がれる
「用事……」
「そ……そうだそうだ、君に
総領寺も、チャンスとばかりに
「ほら!」
総領寺は、ファイルに
ファイルは黒いプラスチック製の
「……確かに、受け取りました」
ミサギは資料を受け取ると、ようやく冷気を弱めた。
「大変だったんだからな~。このご時世、アナログなんてホントあり得ないよねぇ」
フウガは、やれやれと
ユウがじっと見ているのを、総領寺は察したのか、和紙をひらひらとしてみせた。
「和紙……というか、紙が
ユウは、コクンッと
フウガは和紙とともに、タブレットの画面を見せた。
「アヤカシの発する
しかし、
だから、これの出番さ、とフウガは和紙を
「和紙とボールペンなんて、ずっと放置してたからね。急いで倉庫から引っ張り出してきたんだ。今時分、両方ともほとんど生産されていないし出回っていないからね~。しっかし、和紙はどうも書きづらいね。手も
「書きづらいと
ミサギが
「室長、データはこれで全部ですか?」
「そうだよ。報告書
「
「はぁっ!? なんだそれ!?」
「確かに
「無茶言うなよ!
「あんたが
「ああっ!? アヤカシにパーソナルカードでも持たせて分布図とか生息地とか作れってか?
ゲームかよ無茶言うなっ!」
「だったら最初に言ってください!」
ミサギは、資料をバンバン
「ああっ! 大事に
声を張り上げ言い争う
どうしたらいいかわからず見ていると、ユウは手に
「!?」
ユウが手を見ると、自ら
とたんに、顔が
おたおたして周囲を見ると、みっちゃんと目があった。
「みっ……みみみんみっみんみ……!」
「なんやユウどん、セミのマネか?」
どこにしまっていたか、セミのなりきりセットを取り出す。
ユウは、
「あっ……あの……ミサギさっ……!」
ペシペシと軽く
「なんだい?」
「あの、手、手を――」
オロオロしながら
ミサギはキョトンとする。
「手を
「
「ヨージじゃないですっ!」
「ならいいじゃないか、気にすることじゃない。
それよりユウ君どう思う? 大型のアヤカシ
「だーかーら! サポートするって言ったじゃないか中年言うのやめてくれ!」
総領寺は早口でまくし立てる。
「実際、大型アヤカシを二体も
「え!ボクも?」
「ボクそんなことやったっけ?」
必死に
「ほら、先日
「あ、はい……え? あのアヤカシ?」
「そう。あれも大型のアヤカシなんだ。
あとは、
「
ミサギは
「それはわかる。わかるから、帰ろうとしないで」
総領寺が
「
「ウンウンそうだよねっ! 君ってそーゆーヤツだよねっ! ゴメンって!」
「本当は
「確証が取れないんだ! 本当に実証実験の最中で――」
必死に
その時だ。
「ヒヒヒッ、確証なら取れてるよっ!」
ドガァン
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