Seg 42 イヅナ〜都市伝説の囁き〜 -01-
場所も、国会議事堂
しかし――。
「ユウ君、どこ行くんだい? こっちだよ」
「えっ? だけどこっちに入口が……」
ユウは正面の大きな門を見上げる。
手招きする方を見やれば、正面の
不思議に見比べていると、ポンッと頭に大きな
「あっちは『開かずの門』ちゅうての、
行こか、とみっちゃんは頭を
「うん」
重量感がそのまま名前の意を示しているかのように、固く
「みっちゃんて物知りなんだね」
「もっと
門への関心で
だがしかし、ユウの興味は入口から
「ここってさ、
「んあ、お子サマたちはいわゆる社会見学や。何せ、国会議事堂やけぇのう。てか、見学できるの知らんかったんか?」
「し、知ってるよ! 見学だろ! 知ってたよ!」
顔を赤くして
「ええか、ユウどん。この先、
みっちゃんは、赤い
「国会議事堂っちゅうんは、国の
スポットライトが当たるほど
「なんで君が
「は……はい」
ユウは、木戸に
それにしても……と、ユウは辺りを見回す。
見学者に
遠くから、曲がり角の
ユウの行動に気付いたか、ミサギは
「気にしないでいいよ。君に向けられてるわけじゃないから。
軽く言い流していたが、
しかし、中には
ミサギ限定ではあるが、
中には、ミサギがどれだけ悪態をつこうがめげない強者もいて、
そしてもう一方は、
仕事の関係上、仕方なく
そういった
まさにその両方を持ち合わせた人物に出くわそうとは、不幸としか言いようがなかった。
五十
いや、カルガモの方が断然かわいい。
先頭を歩く、でっぷりと肥えた
「やあ、これはこれは。東条さんではないですか。
ミサギは無表情だ。
この人物は、自身が
感情をうっかり顔に出してしまえば、相手の思うつぼだ。
「……ちっ、
みっちゃんが
「あいつやねん、ミサギどんに今回の仕事ぜぇんぶ
その言葉とみっちゃんの表情で、
ミサギたちは軽く
「お
ミサギの、
顔を上げたミサギの営業スマイルは
肥えた議員と女性
ミサギと顔合わせが他者より多かった分、
しかしユウは、なぜ仕事を
「たいていは、ミサギどんのあの
みっちゃんがユウに耳打ちする。
心からの
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