Seg 41 個人情報保護法たちのディストレス -02-
「……何、ユウ君?」
正面を見たまま、
しかし、問うた相手が何も言わないので、つい
「どうしたの? ケガでもした?」
「なんとっ! 再びミサギどんらしからぬ
そう言ったみっちゃんの
「言わなきゃ伝わらないよ、どうしたの?」
「すごいっ! ミサギさんスゴイですっ!」
「え?」
「あんなおっきなアヤカシ二
「そ……そうなのか?」
「そうです! スゴイ! なんかもう……スゴイッ!」
「ええと……
ピョンコピョンコと
「そ、それより、一
「はい、報告についてはすぐに……」
あたふたとする仕草、初めて見る表情に、さすがの木戸も
「せやろー! すごいやろー!」
「どうして君が
「ええやーん、ほんにミサギどんはすごいって
「うん! うんっ! ミサギさんは強くてスゴイ!」
「はい、
「木戸まで――悪乗りはやめろ」
ユウはともかく、木戸もその場の勢いで言ったのだが、
「
その言葉に、ミサギの表情がかたまる。
「さっきも言うとったんよ~。ミサギどんは
そばでユウと木戸が
「……ミシェル」
「おん? なんや…………あっ……!」
ようやく
冷気がたち
「君さぁ……」
ミサギの顔は、先ほどまでの表情が一転、
「や……スマンて……! 言うたらアカンやつやったんな?」
「いや、別に? 気にしなくていいよ」
「ただ、まあ残念だよね。この話をする者はどこかの知らない場所に飛ばされて帰って来れないだろうから」
そうして、みっちゃんがその後しばらく
「ん?」
スマホのバイブ音に気付いたユウは、ポケットから取り出した。
「ボクのじゃない……」
鳴りやまないバイブに、木戸とミサギを見ると、ミサギが、
「ああ、
「ええっ? 急ぎの用事だったらどうするんですか!?
しばらくの
「?」
「おそらく、『時は金なり』では……」
ユウの顔が、
「そ、それ! そうとも言います!」
「……はぁ」
「ちゃんと出た方がいいです!」
言われて、ミサギは
音量を極小まで下げ、耳から
「東条ぉぉぉおおおおお! 何やってんだ君はぁあ!」
あまりの勢いに、ユウは飛び上がって転んでしまった。
耳鳴りやまぬまま、ミサギは平然と話を始める。
「お
務めて
しかし、電話先の相手は
「
――ちっ、
「君、今『ちっ、
「さすがは
わかっているなら、
「ちょっ……やめろ言うな
「ああそれもいいですね。
「とーにーかーく!
ミサギは仕方がない、とため息を落とす。
「……わかりました。三十分ほどで行きますので」
「それとあか――」
改めて
「すまないけど、今からちょっと付き合ってもらうよ」
「はい、え? どこへ?」
「イヅナだよ」
「?」
「
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます