Seg 21 君であり君でなく -04-
※流血等、残酷描写があります。苦手な方はご注意ください。
「ボクが……ボクをいらないわけ、ないよ」
しかし、水人形のユウは「いらない、いらない」と、うわごとのように
「だって、バケモノじゃん……かみだって、あおいし……アヤカシみたいだし、きっと、しんぞうさしたってしなないよ」
――負けるな……自分に、
その表情は、自分自身の
「じゃあ、ずっとこのまま?」
門の中のユウはさらに続ける。その声は
「ずっと、周りの言いなりになって縮こまっているの? 消えてしまえっていうの?」
「それは……」
「ボクはごめんだよ、そんなの」
門の
水人形も手を
「ボクは、それでいいの?」
「おい、しっかりしろ!」
「そんな……わけない……」
水人形のユウは天に
「ボクはバケモノでもアヤカシでもない! っていうか、ボクはアヤカシなんてだいっキライだ!」
ユウの手を、水人形のユウが
「バケモノっていわれるの、やだ! ボクをおいてかないで!
いっしょにいたいよっ!」
赤い目からどんどん
必死に
「うん……
「!」
「ごめん、ボクが弱いばっかりに、不安にさせて――」
「それは悪いことなのか?」
「!?」
「お前はまだ子どもだろっ! できないことも、分からないことも多くて当たり前なのに、お前は自分自身の力で頑張ってる!」
「お前がバケモノ? どこがだよ!?
その
止まらない
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