Seg 18 君であり君でなく -01-
その少年は、生まれながらに言葉を発し、両親や周囲にいた
それだけであれば、天才だの
しかし、幼子が発する言葉には不可解な力があった。
夜が
幼心に
さらに不可解なのは、まだ二
それから、同じ年の子より倍以上も成長が速くなった。
そして、幼子が三
理由はたったひとつ。
一度きり、
本人に
「なんであんなバケモノが――」
その言葉は、自分に向けられたものだと。
言ったのは……母親なのだと。
もしかしたら、深く考えずに発言してしまったのかもしれない。周りの人々から毎日のように
しかし、その言葉は無数の
「ぼくは――」
子供はこっそり
外を
子供の見わたす
しかし不思議と、子供に
そこには少女が立っていた。
「おや、
幼い子よりもさらに年若い見た目をして老人語を話す
走って森にたどり着いた
「
そう言って、子供の頭――には手が届かなかったので、手をとって
この時、子供はこの胸を苦しくさせているものが悲しみだと初めて知って、
「お主に、
「せん、たく……?」
「そうじゃ、選べ
「その力の名を、バケモノと呼ばせるか、それとも
幼子は、
「……わからない、どうすればいいのか……」
判断までは、できるところまで至っていなかった。
「なに、簡単じゃ。
そして、三
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