Seg 06 狭間の世界~ミラクルワンダーランド~ -01-
ユウの前に現れたのは、
丸く、顔の半分くらいの面積を
「ミッサギどーん♪ おヌシの好っきな肉まん買ってきたなりぃ~♪」
「うわっわ!?」
その反動で、再び
「んぬっ、ミサギどんは? そして、おヌシは?」
いきなり
「ボ、ボクは
「おうっ! わっしはみっちゃんぜよ!」
「みっちゃん、さん。なんで
「んむ? そりゃ、ミサギどんにサプラ~イズ♪ するためやん!」
「ミサギさん、ここにはいないですよ」
「なんてことっ!」
くるくる回ったり、ショックを受けたり、頭上に豆電球が出現しピコンと光ったり、
「んじゃ、探しに行くわいな~!」
「?」
みっちゃんは、キョトンとするユウの手をいきなり引っ張った。
「わたっ!? ちょ、何なん……うわあっ!」
バランスを
思わず閉じた目をうっすらと開く。
「……え? えっ!?」
ぽっかり空いた
「ミラクルワンダーランドへよ~ぅこそぉ~♪」
それを知るのに、ユウの脳では数秒を要した。
「お、落ち……!? 落ちっつて落ちぁああああああああ!」
ユウは底なしの
上を見ると、落ちてきた穴がなくなっている。
「な、何でぇえええぇぇええ!?」
「ここなあ、木戸はんが作り出した空間やね~ん」
空中を落下しつつ平泳ぎしながらこちらへくるみっちゃん。
「……器用だ」
「木戸も一応
「空間を
「おお! この
そう言って親指を立ててニカリと笑う。
「つ、
落下の圧でしゃべりにくい。
「そういや、どこぞの童話にもこれと似たようなのがあったのう~」
ユウはその顔をじっと見た。
――何でだ!? 何であのサングラスはこの風圧ではずれたりしないんだっ!?
ユウの感じる限り、今までにない速度で落ちているにも
そこだけ冷静にツッコんでいる場合ではないとわかってはいたが、つい考えてしまう。
男は、ユウの視線に気付いたのか、赤く染めた
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