シロップの木を植えよう

 マリーさんが帰った後、今日はもうお夕飯を作って休んじゃおうかな。

 お店の戸締りをしてから、2階のキッチンへ向かう。今日はグラタンにして、ガーリトーストを作ろう。材料を準備して、錬金スキルで作っちゃおう。


 シフォンにみんなを呼んできて貰うようにお願いしてから、テーブルの準備をする。食べる準備が出来る頃にはみんなが集まっていた。


『熱々グラタンも美味しいけれど、このガーリの香りのパン美味しいくま!』


『グラタンと一緒に食べても美味しいのぴょん!』


「うん、ガーリトーストもグラタンも美味しいよね!」


 みんなで美味しくご飯を食べたら、お風呂に入ってブラッシングして、のんびりもふもふタイムにしよう!

 ベッドが広くなったから、みんなでゴロゴロ遊んでいても落ちる心配がないんだよね。


『明日は何をするぱん?』


「ん~、大分商品も作れたから、明日はシロップの木を植える所を準備したいかな」


『くふふっ、ぼくの出番くまね!』


「そうだね、場所が出来たらお願いするね!」


『任せるくま!』


「みんなも欲しい物があったらいつでも言ってね」


『分かったこん~』


『わかったぴよ!』


『わかったぺん~』


 みんなをもふもふっとむぎゅむぎゅっとしておやすみなさい。



 朝目が覚めると、みんなが周りに居て凄く幸せな気持ちになる。毎日こんなにのんびりした気持ちなのは、やっぱり居場所が出来たからなのかな。お家があるってやっぱり嬉しいね。


 朝ごはんは何を作ろうかな~と思いながらキッチンへ向かう。今日はご飯気分だから、お味噌汁と卵焼き、ベーコンを焼こうかな。


 焼いて準備をしていると、みんなも起きて来たので朝ごはんにしよう。


『ご飯とお味噌汁の組み合わせ好きこん~』


『ぼくはこの卵焼きが好きぺん!』


「ふふっ、美味しいよね! 私も好きなんだ~」


 みんなでご飯を食べた後は、特級の付与が出来るダイヤモンドを出して考える。木を植えたり、野菜を植えたりする場所を思い浮かべる。日の光も入って、植物を育てられる場所。何に付与したら良いかな~。


 キッチンにボタンを付けて、それを押したら畑に移動出来るようにしよう。私とみんなだけ移動出来るようにしておけば良いかな。


 よく思い浮かべると、ダイヤモンドだけで付与が出来そうだ。ダイヤモンドを触ると移動出来るようになるみたい。


「錬金!」


 ダイヤモンドが光ると、壁にダイヤモンドが付いた。触ってみると、場所が一瞬で変わって日の光がまぶしい、辺り一面土の場所に出た。特に他の木とか生えてない、本当に畑なんだね。


 よし、これでシロップの木を植えられるぞ~!


 一旦戻ってひぃろを呼んで来よう。ひぃろを呼びに行くと、みんなも気になるのか、一緒に来てくれる事になった。

 畑に移動すると、みんなはそれぞれぽよんぽよんとはしゃぎだした。ここも、みんなが遊べる所にしておいても楽しいかもしれないね。お外だからきっと気持ちが良いね。


 まずは、シロップの木を植えて貰おう。シロップの木の種をひぃろに渡してお願いをする。


「ひぃろ、ここら辺にシロップの木をお願い出来る?」


『任せるくま! 育成くま!』


 シロップの木の種が光り、次の瞬間には大きなシロップの木が生えている。さすが魔法は凄いなぁ。


『ハル、ライチとれんきんするぴよー!』


「うん、お願いね!」


 ミスリルを出すと、2人で錬金する。


「錬金!」


『れんきんぴよっ!』


 光が収まると、シロップの木に蛇口が付いた。木に蛇口が刺さってる不思議な光景だけど、シロップが沢山出るのはとても嬉しい!


「ふふっ、これでシロップがいつでも採れるね! ひぃろ、ライチ。ありがとうね」


 後は粒の木、もち米の木、チョコの実、アモンの実、クルの実、ダズも植えよう。ひぃろに次から次へとお願いして植えて貰う。

 ひぃろの育成を使うと、大きな実もなるから凄く助かるね。後はオレンとアプル、レオン、ブドウなども植えて貰おう。


「ふふっ、沢山美味しい木の実が生ってて幸せだね~」


『きゃー、美味しそうなのこんっ!』


『嬉しいぴょん!』


『たのしいぴよ~!』


「ここは幸せの場所だね! 今度ここでピクニックも出来ちゃいそうだね!」


『それはステキなのくま!』


『楽しみなのぱん』


「今日はこのままここで、おにぎり食べちゃおうか」


 そういうと、みんな大喜びだった。下に布を敷いて座って食べよう。おにぎりを色々出して、みんな好きなおにぎりを選んで食べる。お茶は緑茶を入れて出してあげると、みんなでのんびりお昼ごはんにする。


 ご飯を食べた後は、ダイヤの位置をみんなが使える位置に変えておこう。


「錬金!」


 下の方にダイヤが付いて、みんなも自分で移動が出来るようになった。

 みんなが自分で移動が出来るようになったし、ここには大きな遊具を作っちゃおうかな。日本にいた時に、公園にあったような大きな遊具を作ろう! 滑り台とブランコがあって、階段や吊り橋とか色々ついている大きな遊具を良く思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると大きな遊具が出来た。


『くまっ!?』

『ぴょっ!?』

『ぱんっ!?』

『ぴよっ!?』

『こんっ!?』

『ぺんっ!?』


 みんな大きな遊具にびっくりしているけれど、次第に目がキラキラしてきた。みんなに遊んで良いよ~って言ったら、凄い勢いで遊具に突進していった。

 地面を少し柔らかくしておいて、落ちても安全なようにしておこう。錬金して地面に落ちても怪我をしないようにしておいた。


(あっ! トランポリンも良いかもしれない!)


 地面を柔らかくした所を跳ねるように出来ないか鑑定してみる……あっ、そのまま出来るみたい!


(よし、やってみよう!)


「錬金!」


 出来たかな? ちょっと跳ねてみようかな。柔らかくした所に行って少しジャンプしてみると、ぽよ~ん! と凄く跳ねた!


「わわっ!!」


『ハル、大丈夫くま!?』


「ちょ、ちょっと跳ねるようにし過ぎたみたい~!」


 そう答える間もなかなか跳ねるのが止まらない……これはやり過ぎた~! なんとか止まった時にもう一度錬金し直して、控えめに跳ねるようにしておいた。


 もう一度飛んで確かめてみると、今度はちょうどいいくらいに跳ねる事が出来た。これなら上から落ちでも安心だし、沢山遊べるかな。


「みんな、ここら辺跳ねるようにしておいたよ~」


『ふふっ、もうやってるぴょ~ん!』


「わわっ、本当だ!」


『ぽよ~んってたのしいぴよ~』


 まぁ、みんなスライムだからいつも跳ねてるんだけどね。まぁ、それでもきっと楽しいだろうから良いのかな。


『たのしいこん~』


『きゃー、跳ねるぺん~!』


 みんなが遊んでいる間に、私は残りの作業をしようかな。お店に戻って、細かい所の調整をしていく。夕方まで作業していると、大体の準備が出来た気がする。


 そろそろお夕飯を作ろうかな。今日はお魚とお肉とお野菜をフライにするので、錬金スキルさんにお願いしよう。


 材料を出して、錬金してご飯を作る。後は具沢山のお味噌汁にしよう。テーブルにご飯を準備して、みんなを呼びに行こう。


 呼びに行くとみんなはまだ遊んでた。気に入ってくれて良かったね、やっぱりお外で遊べるのは気分も違うんだろうね。みんながすぐに行ける所に作って良かった。


 みんなにクリーン魔法を掛けてテーブルに乗せてあげると、みんなでご挨拶をして食べ始める。


『さくっとして美味しいこんっ!』


『このお魚のフライ好きぺん!』


『私はお野菜のフライが好きぴょん!』


「ふふっ、どれも美味しいよね。沢山あるから色々食べてね」


『ぼくはお肉が好きぱん!』


『どれもおいしいぴよ~』


『ぼくも全部好きくま!』


「ふふっ、好きな物食べたら良いんだよ~」


 ご飯を食べた後はみんなでお風呂に入ってブラッシングをして、もふっもふのふわっふわのみんなとベッドで遊ぶ。

 ベッドが広くなったからゴロゴロ遊ぶのも楽しくなったね。 


 みんなをむぎゅむぎゅっとすりすりっとしておやすみなさい。

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