お店を借りよう!
朝起きて準備をしたら、みんなと一緒に食堂へ向かう。
「ステラさん、おはようございます」
「あら、ハルちゃん達。おはよう~。朝ごはん持ってくるわね」
「はい、お願いします」
みんなで美味しく朝ごはんを食べたら、みんなにはバングルのお部屋に居て貰って、タルトとひぃろを両肩に乗せて商業ギルドに向かおう。
商業ギルドで王都のギルマスのビスコさんからの書状を見せると、すぐにギルマスに確認をしてくれて物件を紹介してくれる。
「初めまして、私はマリーです。よろしくお願いしますね」
「私はハルです。こっちは従魔のひぃろとタルトです。よろしくお願いします」
『よろしくくま~』
『よろしくぱん!』
「ふふっ、可愛いわっ! それで、店舗のご案内という事で宜しいですか?」
「はい、店舗と住居も兼ねてたらもっと助かります」
「そうですね、それでしたら……こちらの3軒の物件がありますよ」
そういうとマリーさんは地図と間取りを見せてくれる。中央のギルドに近い大通りのお店、南門に近いお店、裏通りの物件だった。
裏通りはさすがにやめておこう。中央のギルドに近いお店から間取りを見てみよう。ここは結構広さがある物件みたいで、広めのキッチンも付いている。
店舗部分が広いから、2階の住居部分も結構な広さがありそうだ。だけどお風呂も付いていて、これは良さそうだね!
南門に近いお店は、最初の物件よりも少し狭い感じだけど、こちらには残念ながらお風呂が付いてない。お風呂は欲しいから、ギルドから近いお店を実際に見せて貰おう。
「今からお時間大丈夫ですか?」
「はい、よろしくお願いします!」
ギルドから近い店舗なので、商業ギルドを出て少し歩くとお目当ての店舗に着いた。大きなガラスが嵌められていて、とても明るくて素敵な店舗だった。
中に入ってみると中も素敵で、そのまま使えるような感じだった。前のお店は王都に移転する為に辞めたので、そのまま使えると教えてくれた。
キッチンと2階も見てみるけれど、どこもとても綺麗でこのまますぐに住めるくらいだった。
「ねぇ、ここに決めようと思うんだけど、どうかな?」
『ふふっ、広いお店だからこたつが置けるくまね!』
『こたつカフェぱんね』
「ふふっ、そうだね~。ここまで広いとこたつカフェに出来るね!」
家賃は少し高めだけど、ギルドからの近さとか大通りに面している事を考えたら、そのくらいが相場だろう。
「マリーさん、ここでお願いします!」
「ふふっ、思い切り良いわね。でもここはとてもお勧めだと思うわ。大通りに面しているから安全でもあるしね」
「そうなんですよね。やっぱり大通りの安心感は欲しいですよね!」
商業ギルドに戻って、お店の契約をして貰おう。マリーさんと一緒に商業ギルドに戻って、お店の契約をして貰おう。
今日からでもいいけれど、明日から使わせてもらう事にする。今日は宿でキャルさんにお店の事を伝えなきゃだしね。
鍵を貰って商業ギルドを出ると、冒険者ギルドに行く前に屋台でお昼ごはんを食べよう。
屋台の串肉サンドを食べよう! 最初に食べた味だから、凄く懐かしい感じだね。みんなの分を買って、アプルのジュースもみんなの分を買って、近くのテーブルに座ってみんなもバングルのお部屋から出てきたら、みんなで食べよう。
『ん~、やっぱりここの串肉美味しいくまね』
「そうだね! なんだか懐かしいよね~」
『そうぴょんね~』
『美味しいこんっ!』
みんなで串肉サンドとアプルのジュースでご飯にして、お片付けをしてから冒険者ギルドに向かおう。冒険者ギルドに入ると、サラさんを見つけた。
「サラさん、ただいまです」
「ハルちゃん!! おかえりなさい!」
サラさんに名前を呼ばれたら、ギルド内が大騒ぎになった。周りから沢山おかえりと言って貰えて、帰ってきて良かったと、とても心が温かくなった。
「ふふっ、みんなにおかえりって言って貰えて嬉しいです! ありがとうございます!」
「ハル、おかえり!」
「アルスさん、ザックさん、カレンさん! ただいまです!」
「ハル、ただいまって事はここに住む事にしたのか?」
「はいっ! ティリスの街でお店を開く事にしたんです!」
「「「お店!?」」」
今、商業ギルドで契約して来たと話したら、とてもとても驚かれた。でも、みんながにこにこで受け入れてくれているのが分かって、とても嬉しい。
「えへへっ、ここに帰ってきて良かった~」
そう言うと、みんなに次から次へと頭をなでなでされた。サラさんも凄く喜んでくれてとても嬉しかった。
「でも冒険者も辞めるわけではないので、何かあったらいつでもどこでも行きますよ~」
「ははっ、心強いな!」
「ここにはアルスさん達もいるから、私の出番あんまりなさそうですけどね~」
「ハルがいたら、ドラゴンが来ても大丈夫そうだな」
『ハルはドラゴンも倒してきたくま~』
『なんでも余裕ぱんよ~!』
「そ、そこまでではないと思うよ?」
『『ハル~?』』
ひぃろとタルトのジト目が……。
「ははっ、さすがだな!」
「お、おかしいな……」
『おかしくないくま!』
『ハルは強いのぱん~!』
なんだかみんなに笑われたけど、みんなが温かくてとても楽しかった。最初に来たのがこの街で本当に良かったな。
無事にご挨拶も出来たので、冒険者ギルドを出て材木屋さんへ行こう。明日はお店の準備をするから、材木を少し買って棚とか色々作れるようにしておこう。
材木屋さんでお店の人にどんな木材が良いのかを聞きながら、多めに購入させて貰った。材料さえあれば色々作れるからね。
こたつカフェにするなら、こたつもいくつか作らなきゃダメだしね。大量の木材をアイテムボックスに仕舞って、お店を出る。
これで、明日はお店を作ろう。どんなお店が出来るかとっても楽しみだなぁ。みんなにも意見を聞きながら素敵なお店を作っていこう。
そう思いながら宿に帰る。明日からはお家で眠れるようになるから、今日はキャルさんにお話しをしておかないとかな。
宿に帰ると、まずはお夕飯にしよう。みんなで美味しく食べたら、キャルさんに報告だ。
「キャルさん、ギルド近くのお店を借りたので、明日からそちらで住めるようになるんです」
「あら、ハルちゃん! お店をやるのかい?」
「はい、ギルド近くの大通りに面したお店なんです」
「あぁ、確かに空き店舗になってるところがあったね。ハルちゃんがお店をやるのはとても楽しみだね! それにティリスの街に住んでくれるなら、こんな嬉しい事はないよ!」
「えへへ。そう言って貰えるととっても嬉しいです!」
「何のお店をやるんだい?」
「お料理とお菓子と後は私が作れるものを色々置いてみようかと思ってます」
「それは楽しそうだね。私もオープンしたら行くからね!」
「ふふっ、それは楽しみです!」
キャルさんにも無事に伝えられたので、そろそろ部屋に戻って休もう。お部屋に戻ると、クリーン魔法を掛けてベッドでのんびりしよう。
『くふふっ、ハル。明日はお店を作るくま?』
「うんっ、そうだよ! みんなも協力してね?」
『任せるぴょん!』
『お店たのしみぴよー!』
『頑張るこんっ!』
『ぼくもお手伝いするぺん~!』
バニラには氷を作って貰いたいんだよね~。
みんなと楽しくお話をしながら、もふもふすりすりする。今日はなんだかとても嬉しい日だったなぁ。そんな事を考えていたら、すぐに眠ってしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます