報告の続きとお家を借りよう
ドラゴニアルビーとシーブルーサファイアを出して見せる。帰る前に少し採れたので、まだ残りがあるんだよね~。
「うちの従魔達用におやつが出せる錬金ボックスを作った時に、収納の付与したので出来ますよ~」
「ハル! それは時間はどうなんだ?!」
「時間停止で無制限ですよ~」
「「……規格外すぎる……」」
『今更ぱんね~。気にしちゃダメぱんよ?』
「確かにそうだな。しかし、そうなると本当にいくらになるんだ?!」
「それでも冒険者の夢だぞ!? 冒険者だったら絶対に欲しい物だぞ!」
「何を言ってる! 商人の方が欲しいぞ!」
「えーっと……一回作ってみますか? でもどんな物に付けるのが良いですか?」
「本当か!?」
レオンさんがとっても食い付いてますけど、作るのは全然平気。だけど、収納袋が良いのか、アクセサリー系が良いか悩むところだよね。ここでも悩むことになってしまった。
「一度色々な人に聞いてみるのはどうですか?」
「そうだな」
「しかし、時間停止だとギルドで欲しいな……そういえば、獣魔達用の錬金ボックスとは?」
「そうですね、ちょっとお2人ともついてきて貰って良いですか?」
「「あぁ」」
ギルマス達の手を掴んでバングルのお部屋に移動する。そして錬金ボックスを見せよう!
「「はっ!? こ、ここはどこだ!?」」
『ハル、どうしたくま?』
ちょこんとこたつから顔を出したひぃろに続いて、みんなもちょこんと顔を出している。
(もう、かわいいっ! むぎゅってしたーいっ!)
「うん、おやつの錬金ボックスの説明をするのに見て貰おうと思って、連れてきただけだから大丈夫だよ」
『何か用事があったら呼んでくまよ~』
「うん、ありがとうね」
「ハル、これは一体どういうことだ?!」
バングルのお部屋の説明もする事になってしまった……そういえばこれ知りませんでしたね~。
「これが錬金ボックスです。このボタンを押すとランダムでおやつが出るんです。これに材料を入れておくんですけど、その材料を入れる所が時間停止のアイテムボックスになってます」
「押してみて良いか?」
「どうぞ。ちょうどいいのでお茶にしましょう。飲み物はこちらです」
2人ともおやつとお茶を出したので、また2人の手を掴んで外に出よう。さすがに急に居なくなったら他の職員さん達がびっくりしそうだしね。
お茶をしながら話をする事にする。タルトにはアイテムボックスからおやつを出してあげる。
「さっきのが錬金ボックスか。しかし、この焼き菓子旨いな」
「こっちの魚の形をしたやつも上手い!」
「しかし……凄い使い方したな……さすがハルだな」
「でも、あれちょっと欲しいな」
「確かに欲しいな」
「うちの子達が好きに食べられるようにしたかったんですよね~」
「「なるほど」」
「ああいう置き型のアイテムボックスで良いから、ギルドに欲しいな。冒険者達から買い取った物を時間経過なく置いておけるのは凄く助かる」
「確かに、それは商業ギルドでも欲しい所だな」
「作りましょうか?」
「そうだな、それはお願いしたい」
「こちらもお願い出来るか?」
「分かりました、どれくらいの大きさとか付けたい物を用意して貰えたらすぐに付けますよ」
「ありがとう、凄く助かる」
「早めに準備するな」
とりあえず、両ギルドに作る事になりました。
装備品のアイテムボックスについては、最終的にやはり一度ゆっくりじっくり考えるという事で落ち着いた。上級の付与が出来る宝石が高いから仕方ないと思います。
「ハルはこれからどうするんだ?」
「少し落ち着いたら、グラセリア王国に行こうと思っているんですけど、何か情報ありますか?」
「グラセリア王国……服飾の国だな。特にこれと言った情報はないが、氷山があるな」
「氷山ですか。ランタール王国では火山だったけど、グラセリア王国では氷山ですか~」
「冒険者ギルドとしたら、服飾ダンジョンがあるぞ!」
「それも行ってみたいんですよね! 楽しそうですよね~。でも服がドロップされるって面白いですよね。どんな服が出るんですか?」
「なんだ、ハル。知らなかったのか? うちの国に来ている服の半分くらいはその服飾ダンジョンのドロップ品だぞ?」
「えぇぇっ!? そんなにですか!?」
お洋服が出るダンジョンって面白いから、絶対行くんだ!
「多分、グラセリア王国に行く前に書状と錬金ボックスを持って行って貰う事になるだろうから、そのつもりでな」
「はい、分かりました!」
「まぁ、とりあえずは国王様に会ってからだな」
「そうですね~」
後は、大量のアイテムの買い取りの話をして、何をどれくらい買い取るかを考えておいてもらう事になった。うん、大量すぎるからね! 鉱石から武器、防具まで沢山ですよ。
ギルマス達との話し合いが終わったので、1階に下りると受付のお姉さんに声を掛ける。
「こんにちは、お家を借りたいのですが大通りに面している所で良い所ありますか?」
「少々お待ちくださいね」
希望を伝えてから少し待っていると、お姉さんが地図を持ってきて見せてくれる。
「ここだとハルさんのご希望に添えると思いますけど、いかがでしょう?」
キッチンとお風呂があって小さめだけど、借りるならこれくらいで全然大丈夫そうなので、一応中を見せて貰おう。
お姉さんが案内してくれて、お部屋を見に行く。タルトを肩に乗せてお姉さんについて歩いて行く。
『ハル、もうすぐグラセリア王国に行くんじゃないぱん?』
「うん、でもまだどれくらいここにいるか分からないし、借りたままでも良いかなって思って」
『そうぱんね。お金はあるしそれはそれで良いと思うぱん』
「まぁ、お店を出すなら貯めておかないとだけどね。でもここでものんびり過ごすなら、お家借りた方が良いかなって思ったんだよね」
『ふふっ、毎日ハルのご飯が食べられるのは嬉しいぱん!』
「ふふっ」
お姉さんに案内して貰うと、とっても可愛らしいお家だった。少し小さめのお家だけど大通りに面しているし、中にはキッチンもお風呂もちゃんとあって過ごしやすそうだった。
「タルト、ここに決めちゃおうと思うんだけどどうかな?」
『良いと思うぱんよ!』
「じゃぁ、ここをとりあえず2カ月貸して貰いたいんですが、手続きお願いしてもいいですか?」
「はい、では一度商業ギルドに戻って手続きさせて頂きますね」
「お願いします!」
即決したけど、楽しみだなぁ。今日は宿に泊って、明日からここで過ごそう。
商業ギルドに戻って、手続きをして貰い鍵を貰った。とりあえずグラセリア王国に行っても大丈夫なように2カ月借りておいた。
鍵を貰った後は、宿に戻ろう。
「ステラさん、ただいまです。お家を借りたので、明日からそっちへ泊りますね」
「あら、お家を借りたのね! でも寂しくなっちゃうわね~」
「ふふっ、そう言って貰えると嬉しいです」
「ふふっ」
タルトにみんなを呼んで貰って、まずは食堂へ行ってお夕飯を食べよう。そして昨日渡せなかったお土産を渡そうかな。イカとカニとエビを渡そうと思っていたんだよね!
そのままお夕飯を食べてから部屋に戻ろう。みんなで一緒に楽しくご飯を食べる。
「今日はお家を借りてきたんだよ」
『そうなのくま?』
『可愛いお家だったぱんよ』
『楽しみぴょん!』
「ふふっ、明日はそっちのお部屋に帰ろうね」
『やったぴよ!』
『楽しみこんっ!』
みんなでご飯を食べた後は、お部屋に戻ってみんなのブラッシングをしよう!
お部屋に入るとクリーンを掛けてベッドに座る。みんなに順番にブラッシングを掛けながらお話をする。
「明日は何をしようかね~」
『依頼受けるぴょん?』
『やりたいぴよー!』
「そうだね、それも楽しそうだね!」
『面白そうな依頼あるといいくまね』
『面白そうなのあると良いこん!』
「ふふっ、楽しみだね」
お話をした後は、みんなをむぎゅむぎゅっとしておやすみなさい。
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