第57話 ゴーレム討伐依頼2

 岩喰魚を倒した後、少し落ち着いたら、先に進む。でも鉱石がなかなか見当たらない。ひぃろ達に先導してもらいながら鉱山の奥へ進んで行く。


 さらに1時間くらい鉱山の奥へ行くと、ゴーレムがいたみたいだ。


『ハル、この先にゴーレムがいるくま。まずは3体くま』


「ひぃろ、ありがとう。3体もいるんだね、どうやって倒そうか」


『ハル、私がどっしーんってアタックするぴょん?』


「うーん、いつもは雷だけど、強めの回転を掛けたウォーターカッターを纏わせようか。きっとゴーレムも切れる気がする」


『やってみるぴょん!』


『ぼくは足止めするくま』


『ぼくは後ろから見てるぱん~』


 よし、やってみよう。ベリーが突進したと同時に、私は別のゴーレムにウォーターカッターを撃ち、ひいろは残りの1体を足止めする。


 ベリーも私も1発でゴーレムを切る事が出来た。ベリーがそのままひぃろが足止めしてくれているゴーレムに向かって行ってくれた。


『ハル、まだぱん!』


「えっ!?」


 タルトの声に驚いてゴーレムの方を見ると、ゴーレムが再生していっている。


『ハル! 光ってる核を壊してくまー!』


 ひぃろの声にゴーレムを良く見てみると、微かに光っている所が見えた。そこに向けてウォーターカッターを撃つ。ゴーレムの身体が切れたと思ったら、ぽふん! とアイテムがドロップした。


「ベリー、またゴーレムを攻撃してくれる?」


『任せるぴょん!』


 ベリーがゴーレムを破壊してくれた所を良く観察すると、核を見つけた。


「ウォーターカッター!」


『もう1体ぴょん!』


「ウォーターカッター!」


 ぽふん! とアイテムがドロップして無事に戦闘が終わった。ドロップは、討伐記録、鉄鉱石だった。


「みんな、ありがとう。おかげで倒せたよ」


『お疲れ様くま。倒せて良かったくま~』

『お疲れ様ぴょん。再生してびっくりしたぴょん』

『お疲れ様ぱん~。倒せて良かったぱん~』


 ここではお茶出来ないので、アイスティーだけ出してあげる。私も少し飲んでから先に進む事にする。


 また少し先に進むと、ゴーレムがいたみたいだ。


『ハル、ゴーレムとアイアンゴーレムがいるみたいくま』


『アイアンゴーレム……また強そうだね。でも、多分同じ倒し方で行けるかな?』


『任せるぴょん!』


 シールドを張り、強めの回転を掛けたウォーターカッターを纏わせる。私も強めのウォーターカッター準備して、ベリーの攻撃の後、良く見て魔石を探す。魔石を見つけたらウォーターカッターで魔石を壊す。


 ぽふんっ! とアイテムをドロップした。アイテムは魔石、鉄、討伐記録だった。アイアンゴーレムをあっという間に倒してしまった。


「ベリー、やったね」


『アイアンゴーレムも任せるぴょん!』


 その後もゴーレムやアイアンゴーレムが出てきたけれど、倒し方が分かっていれば問題ない。さくさくっと倒して先に進んだ。


「ゴーレムもアイアンゴーレムもだいぶ倒したから、そろそろフォンダンの街に帰ろうか?」


『そうくまね』

『帰るぴょん』

『帰るぱん~。でもお腹空いてきたぱん』


「そうだね。でもこの中で食べるのはちょっと怖いから、お外に出たらお茶しようね」


『やったくま~』

『お茶したいぴょん』

『早く行くぱん~』


「じゃぁ、帰ろう!」


 かなり奥まで来てしまったけれど、入口に向けて歩いていく。さすがにここで飛ぶこたつは危なくて飛べないから、頑張って歩こう。


 帰りはゴーレムも岩喰魚も出なかったので、早く帰って来られた。まずはみんなにクリーンを掛けてからお茶の準備をしよう。アイスフルーツティーを入れよう。少し甘くして、おやつはチョコとフィナンシェを出した。


 そして、帰りはお茶をしながら飛ぶこたつで飛んで帰る。これはやっぱり素敵アイテムです。


『フルーツティー美味しいくま~』

『チョコもフィナンシェとも合ってるぴょん』

『どれも美味しいのぱん~』


 お茶してお話している間にフォンダンの街がもうすぐになった。ふと先の方を見ると、西門の先が平原になっていて、平原の先には川があるのも見えた。


「西門を出た所は平原なのだね。先に川もあるし、ピクニックしても良いね」


『ピクニックくま?』

『何ぴょん?』

『何なのぱん?』


「ピクニックはお外にお出かけして、ご飯とかお茶したり、遊んだりするんだよ」


『……?』

『いつもぴょん?』

『やってるぱん?』


 みんなコロンと転がっちゃった。


「えっと、いつもは依頼を受けているでしょう? そうじゃなくて依頼なしで遊ぶんだよ~。ふふ、でも確かにいつもお外でご飯食べたりお茶してるね」


『依頼受けないくま?』

『お散歩ぴょん?』

『ご飯食べるぱん?』


「うん、そうだね。依頼受けないでのんびり西の平原を歩いて、平原の先の川の辺りでのんびりご飯にしようか」


『良いくま~』

『良いぴょん』

『美味しい物いっぱい食べたいぱん~』


「うん、沢山作ろうね」


 お話が一段落した所で、東門の手前で下りる事にした。歩いて門へ向かう。門番さんに手続きをして貰い、中に入り冒険者ギルドへ向かう。


 冒険者ギルドに入り、まずは買い取りカウンターで討伐確認をして貰う。その後受付のお姉さんの所へ向かい、ギルドカードと討伐依頼を出す。


「こんにちは、お願いします」


「お帰りなさい、お預かりしますね。依頼達成ですね、お疲れ様でした。こちらお返し致しますね」


 お姉さんからギルドカードを返して貰い冒険者ギルドを出た。冒険者ギルドを出た後は、宿に向かった。冒険者ギルドでは、依頼分だけ鉄を渡して残りはアイテムボックスに仕舞っておいた。何かに使う事があるかもしれないから取っておく事にした。


 宿に帰り、部屋に入り少しゆっくりする事にした。坑道が薄暗かったので、やっぱり少し疲れたみたいで、うとうとしてしまう。早めにご飯を食べて今日は寝る事にしよう。


 みんなで食堂へ向かいお夕飯を食べる事にした。今日のメニューはオークステーキとサラダ、スープ、パンだった。いつ食べてもオーク肉は噛むとじゅわっと肉汁が溢れて美味しい。


『オークステーキ美味しいくま~』

『美味しいぴょん』

『じゅわっと美味しい味がして、とっても美味しいのぱん~』


「とっても美味しいね~」


 食べた後は部屋に戻って、早く寝る事にする。うーん、でもひぃろ達ともふもふしたーい!

 ひぃろをじーっと見つめてみる。


『くま?! ハ、ハル、どうしたくま?』


 見つめられてドキドキしてコロコロ転がるひぃろ。それはずるい、むぎゅーしちゃうじゃないか。ひぃろをむぎゅむぎゅーっとする。


 今度はベリーを見つめてみる。


『ぴょっ!? ハルどうしたぴょん?!』


 じーっと見つめながら近づいてみると、やっぱり照れてコロコロ転がるベリー。可愛いからもふもふしちゃう。


 最後はタルトだ。タルトをじーっと見つめてみる。


『ハル、大好きぱん~』


(そ、それは反則だわっ!)


「きゃー、私も大好きっ!」


 思わずむぎゅむぎゅーっともふもふーっとしてしまいました。


 その後は、みんなでむぎゅむぎゅーっともふもふーっとなでなでーっとしていたら、いつの間にか寝てたみたい。明日は西の平原へピクニックだ~。

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