第51話 メルヴィユの街に到着
すっきり目が覚めたので、お着換えをして出かける準備をしてから食堂へ向かう。
「ステラさん、おはようございます」
「ハルちゃん達、おはよう」
今日の朝ご飯はソーセージとサラダ、スープ、パンだった。今日もとっても美味しいご飯で、みんな大満足でした。
「ハルちゃん達、気を付けて行ってきてね。帰ってくるの待ってるわ」
「はい、行ってきます」
『行ってきますくま~』
『行ってきますぴょん』
『行ってきますぱん』
宿を出て、まずは南門へ向かう。まずはメルヴィユの街へ向かう。今度はどんな街なのかとても楽しみだ。メルヴィユまでは1日で着くみたいだ。
南門を出て少し進んだ所から、ひぃろ達は私から降りてぽよんぽよん跳ねて行く。今日も揺れるしっぽ達に癒されるな~。
少し進むと、鑑定の矢印が何か違う事に気が付いた。よく見てみると、まだ採取した事がない物みたいなので、鑑定してみた。
ごぼう:地球のごぼうと同じ。お料理に使えます。
「あっ! ちょっと待って!」
『ハル、どうしたくま?』
『どうしたぴょん?』
『どうしたのぱん?』
「ごぼうっていうお野菜があったから、ちょっと取って行っても良いかな?」
『どれくま?』
「これなんだ~。でも、これは根がすごく深いからどうやって掘ろうかな」
『ぼくに任せるくま~』
ひぃろが土魔法で土を柔らかくしてくれたので、するっと抜けた。
「ひぃろ、ありがとう」
『ハル、こっちにもあるぴょん!』
「わぁ、ベリーもありがとう」
『ハル、こっちもぱん~!』
「タルトもありがとう」
ベリーとタルトも見つけてくれたので、またひぃろに土を柔らかくして貰って収穫した。お夕飯にごぼう料理を作ろう。
歩きながら、ごぼう料理を考える。まずは、きんぴらごぼうを作って、後はごぼうの唐揚げ、ごぼうチップス、炊き込みご飯もいいなぁ。豚汁もごぼうが入ると更に美味しくなるかな。
『ハル、お茶にしたいぴょん~』
「そうだね、もう大分歩いたものね、お茶にしようか。何が食べたいかな?」
『アイスハニーレオンティー飲みたいぴょん!』
『ぼくは、ポテトチップス食べたいくま!』
『ぼくは、チョコレート食べたいぱん』
「ふふ、バランスが良さそうなおやつだね、作るから待っていてね」
土魔法で椅子とテーブルを作って、みんなを座らせてあげる。チョコレートは何が良いかなぁ。チョコレートと牛乳を錬金して、生チョコレートを作った。
ポテトチップスもアイスハニーレオンティーもささっと錬金で作って、準備をして食べ始める。
『ハル、このチョコ美味しいぱん!!!』
『柔らかくってトロっとして美味しいくま~』
『その後食べるポテトチップスも美味しいぴょん! アイスハニーレオンティーも美味しいのぴょん』
「気に入ってくれて良かった。これは生チョコっていうんだよ。生クリームとチョコを合わせるんだよ~」
『これ好きくま~』
『私も好きぴょん~』
『また作って欲しいぱん~』
「うん、また作るね」
みんなで楽しく食べた後は、お片付けをしてまたメルヴィユに向けて歩き出す。メルヴィユの街はどんな街なんだろうなぁ。とっても楽しみだ。
それからお昼を食べて少し進んだ時、ひぃろが突然止まった。
『ハル、ハイオークみたいくま』
「それってオークより強いんだよね?」
『私が行くぴょん!』
みんなにシールドを張って、ベリーには強めの雷を纏わせる。
「よし、準備出来たよ。でもハイオークだから気を付けてね」
『行ってくるぴょん』
相変わらず1発で倒してくるベリーが凄い。ハイオークのドロップは魔石、討伐記録、お肉だった。ハイオークのお肉……オークより美味しいのかなぁ。
『お肉くま~』
『ハイオーク美味しいぴょん?』
『美味しそうぱん~』
「美味しいのか分からないから、今日のお夕飯に食べようね。もう少し頑張って進んじゃおうね」
『行くくま~』
『がんばるぴょん』
『美味しいお肉ぱん~』
お夕飯までの間もハイオーク、オーク、ベアなどを倒してお肉の補充をしながら進んで行く。みんなお肉大好きだから嬉しいな~。
ごぼうもあるから、オーク肉だけど豚汁作ろう~。やっぱりごぼうが入るとちょっと違うんだよね。みんな楽しみにしているから、オークとハイオークのお肉の食べ比べもしないとだね。今日はステーキにして食べ比べようかなぁ。
そんなことを考えながら歩いていると、そろそろ野営の準備をする時間になったので、ひぃろ達にお願いして野営場所を探してもらう。
場所が決まったらテントを出して、土魔法で椅子とテーブル、コンロの土台を作って準備をする。シールドも忘れずに張っておく。
まずはごぼうを洗って準備をする。今日は食後にごぼうチップスも作ってあげる予定なので、洗ってささがきと薄く斜めに切って準備をする。豚汁の具材も切って準備をしたら、ごぼうから炒めて全部炒めたら煮る。煮えたらお味噌を入れて完成。
久しぶりのごぼうは嬉しいなぁ。後はきんぴらごぼうも作るので、準備する。きんぴらごぼうの時は千切りが好きなのだよね~、シャキシャキの食感が楽しい。
薄く斜め切りにしたごぼうはトロンの粉を付けて油でカラッとするまで揚げたら、ごぼうチップスの完成。最後はオーク肉とハイオークのお肉の食べ比べにシンプルにお塩で焼く。
それぞれのお皿に取り分けて完成。お茶はさっぱりと緑茶にする。みんなでご挨拶をして食べ始める。
『このごぼう美味しいくま~』
『きんぴらごぼう美味しいぴょん!』
『ぼくは豚汁が美味しいぱん』
「美味しいね~」
久しぶりのごぼうとても美味しかった。豚汁もとても美味しい。またごぼうを見つけたら採っておこう。
『ハイオーク凄いくま! じゅわっと美味しい味がして……くまぁ~しあわせくまぁ~』
『ハイオークすごいぴょん! これは美味しすぎるぴょん~』
『美味しいぱん~。オークも美味しいけれど、ハイオークは更にもっと美味しいのぱん~』
「とっても美味しいね~。オークのお肉も美味しいけれど、ハイオークはもっと美味しい味が噛む度にじゅわっと溢れてくるね」
食べた後は紅茶を入れて、ごぼうチップスを出してあげる。
『パリッとして美味しいくま』
『ポテトチップスも美味しいけれど、ごぼうチップスも美味しいぴょん』
『美味しいぱん~』
食べた後は全員にクリーンを掛けて、テントの中に入る。もふもふむぎゅむぎゅして寝る。明日はメルヴィユの街に着くといいな。
朝、目が覚めるとやっぱりひぃろ達はどこかに転がっていた。着替えてからテントの外にそっと出てクリーンを掛けてから朝ごはんの準備をする。
(ふふふ、ハイオークの美味しいお肉があるから、やっぱりベーコン作るしか!!)
ハイオークのお肉、ハーブ塩、木を準備して、美味しいベーコンを思い浮かべて……。
「錬金!」
オークベーコンを少し厚めに切って焼く、後は目玉焼き、パン、昨日の豚汁で朝ごはんにしよう。
『ハル! 美味しそうな良い香りがするくまー!!』
『ハル、美味しそうなのぴょん!』
『ハル、早く食べたいぱん!』
「ふふ、みんなおはよう。朝から元気だね~。ちょうど出来たから食べようね」
後は温かい紅茶を入れて、ご挨拶をして食べ始める。
「んんん~~~!!! このベーコン美味しい~!!」
『くまぁ~、この美味しさなにくまぁ~』
『ぴょ?! すっごい美味しいぴょん~~』
『ぱん~~! とっても美味しいぱん~』
美味しいとしか言えないくらい美味しかった。ハイオークでこれだったら、もっと上のオークだとどのくらい美味しいんだろう……ちょっと探したくなるくらいハイオークが美味しかった。
美味しい朝ごはんを堪能して、お片付けをしてから出発! 朝ご飯パワーで元気に歩いたら、お昼頃に街が見えた。街が見えたけれど、到着して入るまでにまだ時間が掛かるので、先にお昼を食べてからメルヴィユの街に入る事にする。
お昼ご飯は簡単に、串肉を挟んだパンとアイスティーにした。みんなでご挨拶をして食べ始める。
「お昼ご飯を食べたら、メルヴィユの街に着くね」
『楽しみくま~』
『楽しみぴょん』
『またフードにいるぱん』
お昼ご飯も美味しく食べたので、メルヴィユの街に向かう。1時間くらい歩いたら到着した。
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