『物理』

君に触れたい。

そう思うのに物理的なこの壁は僕たちを遮る。


柔らかそうな頬を撫でたい。

華奢な腕を取り手を重ねたい。

その胸やお腹に掌を這わせられたらどんなに幸せか。


だけど僕はこの壁を越えられない。

君も切ない顔で見てくれているのに。


「みゃ~ん…」

「ペットはだめ!」

母、無情。

-------

ショーケースの中のにゃんこ様。

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