SF『とある、時空のどこでも頻繁に行われている出来事』

楠本恵士

①、②、③で完結


①─形骸宇宙船少女─

 その人型宇宙船は、悠久の時空をさ迷い続ける。

 生体改造の白い女体型宇宙船──破損した脇腹から露出するのは航行エネルギーが尽きて、宇宙盗賊に破壊され一部を略奪された動力機関部の残骸。



②─脳内データ移植─

 どこで製造されたのか?なぜ、宇宙船に改造されてしまったのか?少女の脳内データには残されていない、虚無と虚空の瞳を持つ少女。

 その巨人生命体の少女が、ある星に墜落した時、軍国惑星の計画が動き出す。



③─兵器少女─

 インプットされた新たな記憶と、兵器化された体。

 巨大宇宙船の少女は命令に従って敵惑星を奇襲して全滅させた、女も子供も。

 祝福の凱旋、歓喜する群衆を見下ろす少女の人工眼は悲しみに濡れていた。


~おわり~

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

SF『とある、時空のどこでも頻繁に行われている出来事』 楠本恵士 @67853-_-

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ