ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
第47話 その頃、僕をクビにしたギルドは落ちぶれてしまって、他のギルドの言いなりになっていた。
第47話 その頃、僕をクビにしたギルドは落ちぶれてしまって、他のギルドの言いなりになっていた。
私の話を聞いたタイチは、キョトンとしていた。
一度に色んな情報を詰め込まれて、処理仕切れないといったとこか。
「
頭を抱えている。
「リンネ。ただでさえ色んな事があり過ぎて、タイチは疲れているのよ。これ以上、混乱させないで」
セイラがタイチの背中を撫でながら抗議する。
こいつらは、レゴラスやガイアから直接話してもらった方がいいのかもしれない。
「で、魔王を倒したらゲームクリアで、俺達は
「そうだ」
「バカな。この世界は、この世界のままだ」
「兄者、私もそう思っていた。だが……」
「俺は魔王を倒し、姫に代わってこの世界を統一するんだ!」
埒が明かない。
私は『
「こんな小さな字が読めるか!」
「兄者!」
「リンネ、お前が目を覚ませ! そんな電波な戯言に踊らされるな! 目の前にあるものだけが全てだ」
大声で喚くな。
外に聞こえる。
一旦、説得はやめだ。
私は黙った。
すると、タイチは自分の言っていることが受け入れられたと思ったのか、急に諭す様に優しく私にこう言った。
「ま、そうは言っても、今の俺達は沢山の敵に狙われていて、誰かの力を借りなきゃならない立場だ。それに、魔王を倒すって目的で言えば、
決して守ってもらうという意識じゃないところが、タイチらしい。
タイチは
生き延びるために今はそうするしかない。
私はひとまず安心した。
◇
一階にある共同広場に行くと、そこには他のギルドのメンバーがいて雑談していた。
「最近、狩場のモンスターが減ってないか?」
「ああ、クエストの再生時間も長くなって来た様な気がする」
私は彼らの話を聞こうと意識はしていない。
だが、勝手に耳に入ってくる。
その理由は、そういった話題が、私の関心事だからだ。
この世界において、良い狩り場、良いクエストは取り合いになる。
良いという定義は、人によって様々だが一般的には、
多くの経験値
多くの金
多くの名声
多くの素材やアイテム
これらが手に入る場所のことを指している。
どの狩り場が良いか?
どのクエストが良いか?
そう言った情報は日々、人々の間でやりとりされる。
その情報は金で買われることもあれば、素材やアイテムと引き換えに教えられることもある。
だから、私は常に思っている。
情報を征する者がこの世界を征すると言っても、過言ではないと。
より多くの情報を持つ者が、未来を予測することが出来、最善の行動をとることが出来るのだ。
「何でも辺境の方に、良い狩り場が見つかったらしい」
辺境。
その言葉で、私はユウタの顔を連想した。
つづく
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