第2話

俺たちが今来てるのは「三日月ダンジョン」この街では一番上の難易度だ


このダンジョンにはケルベロス、リッパー

ボスにオークが控えている

このダンジョンは12階層になっていて、俺たちは9階層にいる

ダンジョン内は薄暗く、松明が一定の距離で置かれている


先程のように洗練された連携で敵を倒したがら進む

と、そこには宝箱があった


宝箱はダンジョンにランダムで出現するもので、中には装備や、アイテムが入っている


「おっ、ラッキー!早く開けようぜ!」

「キル、待って罠がないか調べる」


ミルはそう言うと罠を見つける魔法を発動する

「サーチ」

〈魔法のレベルに合わせて鑑定できるレベルもアップする〉


「おっけー、罠はないようね、早く開けましょ」


このパーティーではこの前に6回だけ宝箱を見つけているらしい

俺はまだ入ってまもないので宝箱を見つけたのは3回目だが…


キルが先頭に立って宝箱を開ける

古びた木箱のようなものなので少し開けにくいようだ

「ギギギギー」


箱が開くと、その瞬間中から出てきたのはダンジョン内に響き渡るくらいの爆音だった


「ギャァアアアアアア!!!!」


全員驚いて耳を塞ぐ

耳を塞いでもまだうるさいぐらいだ

その声は20秒ぐらい泣き続けたあと止んだ


「と、止まったか…いったいなんだったんだ」


沈黙が続く…



遠くからドンドンという音が聞こえてくる

地震のような揺れだ

音がする方向を見つめているとそこから見えてきたのは…



大量の魔物だ



「な、、なんだあれ!そんなの聞いてないぞ!おいミル!ほんとにちゃんとサーチしたのか!?やったフリでもしてたんじゃないだろうな?」


「そんなことないよ!多分この宝箱の罠が私の魔法より高度なものだったんだと思う!」


パーティーで全力で走りながら言う


だが俺は重い荷物を持っているため必然的に遅れてしまう

逃げるのがやっとなくらいだ。


その瞬間、キルがニヤリと笑みを浮かべた


それを見た俺は背筋が凍るような気を感じた


キルの手から火魔法が放たれる。

ミルの炎魔法よりは威力は低いがこれもれっきとした魔法だ

その火の玉は俺の足にあたり俺は転ぶ


「まっ、待ってよキル!!置いてかないで!!」


俺は必死にキルの名前を呼ぶ


「じゃあなカルム!!ありがとうな!」

キルはニヤリと笑いそう言った


声はきこえなかったが、その後キルが放った言葉は理解出来た


(おとりになってくれて)


その言葉で俺は絶望した

後ろから迫ってくる大量の魔物

それは徐々に迫ってくる

最初は俺の足を噛みちぎった


「ああっ!やめてくれ!やめて!」


俺の体は大量の魔物に食われていく

もう俺の目には「希望はなかった」


この時…俺は死んだ…

永遠の「眠り」いや「睡眠」に着いたのだ…

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