第2話 捧げる詩

白馬に乗って見た夢は パリの空の下 


  そびえ立つエッフェル塔 ―― 見上げたっけ

  いかめしい姿の凱旋門 ―― 見下ろしたっけ

  時代遅れのマロニエの並木道 ―― 見ていたっけ


白馬に乗って見た夢は パリの空の下 


  清く流れるセーヌ川 恋人の語らう裏町

  やせこけたのら猫の声 ―― ニャーオ!

  真っ黒の髪茶色の瞳―― 名付けて “ニケ”


白馬に乗って見た夢は……


目が覚めた少年の腕の中に ミケ猫一匹

                   ―― 贈り物


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(独り言)


幸せな時期でした。

ただ、まだどこか、不安がる自分がいましたね。

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