やせっぽちの愛 黎明編

としひろ

第1話 愛・その起こり

水たまりの中の青空が凍るのは 地上の全てが光を失うとき


新しい世界の生誕の日 ピサの斜塔は崩れ去る ━ 落日


その朝ナイルの川に水が溢れ 砂漠の地に花が競い咲くことだろう


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(独り言)


吉行理恵 という詩人をご存じでしょうか。

吉行淳之介(兄)吉行和子(姉)のお二人が有名ですよね。

三行詩なるものを唱えられて(?)いたと思うのですけれども。

その詩に共感を覚えまして、詩そのものというよりは、そのスタイルにと言った方が正確でしょう。


「愛・その起こり」は、「愛」シリーズ三部作の第一章です。

難解だと思います。

当時の日記やらメモ書きを読んでみると、恋する気持ちを表現したものでした。

色々のことから、中学生のくせに厭世観に囚われていたのです。

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