第195話

ふと気づくと鳥が鳴いていた。

結局寝た気がしないうちに夜が明けた。

ごろごろだけしたから体の疲れは取れてる気がするけど頭が回らない、起き上がるのもだるい。

ここで諦めて寝てしまってもいいけどここで諦めると期限までの貴重な1日を無駄にしてしまうって思って何が何でも起き上がる努力をする。


とりあえずただ普通に起き上がる。

これは頭が動かず失敗。


次に布団をほっぽってみる。

布団が無くなろうと動きたくないものは動きたくない。

これも失敗。


苦情のこないように慎重に下半身をベットから落としてみても動かない。

何をしたって動く気がしない。


でも学校には行かなきゃ行けない。

そんな板挟みに苦しめられる。


学生の宿命といっても過言じゃないこの問題は特段、何一つ解決しないまま普段の起床時間を迎える。


人間の慣れというのは怖いものでさっきまで何をしようと起き上がれなかったのにアラームを聞いた途端に起き上がれた。

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