第164話
「あら、早い!偉いね。やる気があって」
部長が準備を終わらせたタイミングで入ってくる。
あと少し早ければ……って思わないこともないけど、そんな嫌なことはパッパッと忘れて絵をかき始める。
テストまでに一作品仕上げるっていう目標を作ったはいい物の特段、これを作りたいなんて政策は思いつかずただキャンパスに向かって何かをしてるだけ。
ただ水彩絵の具を飛ばしたり、たらしてみたり。
小学生の時にやった『いろいろな技法を試そう』の時みたいに。
それを思い出しながらやるお試しは面白かった。
まず、あの頃とは筋肉の量が違うから力いっぱい振り下ろせばあほみたいな量の絵の具が飛び散る。
まず絵の具の質が違うから発色が素晴らしい。
裏手に油絵具用の何かだと思うものまであったけれどもそこら辺を手を付ける勇気はわくわけもなく、小、中学校で使ったことのある水彩絵の具を使っている。
そして解散の時にはもう背景というかかよってくらいにキャンパスが埋まっていた。
「いいじゃん!それ」
「ありがとうございます。でもここから何を描こうか決まってなくて……。」
「えー。大変だ。でもまぁ次の部活までに考えておけば何の問題もないでしょ。」
「ですよね……。」
次の部活は明後日。
テスト前最後の部活。
そこですべて終わらせないと!
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