第163話

何とか空腹に耐え、昼休みになってご飯を食べる。


今日は授業が始まるまでもなく、眠かった。

休み時間のやかましい空間ですら眠気が襲ってくる。



少しだけ、どうせチャイムが鳴れば起きれるだろうからっていう考えで次の授業の数学の準備をして顔を伏せる。


自分の予想通りチャイムで起きることができたのはよかった。

でも……明らかにおかしい。

黒板にたくさんの文字が書いてあるのだから……。


本来、俺は開始のチャイムで起きるはずだった。


それが一限丸々寝過ごして、今起きたんだと思っていた……、黒板の内容に気が付くまでは。


流石にテスト前にノートも取らないのはマズイって思って数学のノートを開いて気づく。

……これ、六限の現代文だ……。



もう、その時点でノートを取るのを諦めてしまった。

丸々二時間寝続けたのに驚きすぎて。


来週からテストなのにこの調子……。

本当にどうしよう……。



今日は部活があるからテストへの不安を抱えながら美術室に行く。

「こんにちはー!」

勢いよく扉を開けるとまだ誰もいなかった。

「……テストのこと、相談したかったのに」

独り言をこぼしながら自分の作品の準備を始める。

目標はテストまでに作品を一つ仕上げること!

この間、決めた自分の中での目標。

テストの不安も当然あるけど今は切り替えて部活に集中をする。

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