第145話
今、良子さんの家にいる。
もともと約束していた勉強会を行っている最中。
時間的には二人とも部活が終わってからだからもう6:00を回ってしまった……。
「ここってどうゆうことですか?」
「ここはね~。えっと……だから―――」
そんな感じでのんびり勉強会を進めていく。
いい感じで集中できたから時間が進んでた。
一時間――ようやく勉強に一区切りがついた。
丁度よく良子さんの家もご飯みたいだから俺は荷物をまとめて家に帰る準備を済ませる。
「じゃあ帰りますね。」
「えっ!ご飯って食べてかないですか?」
「食べていかないです……。悪いですし……。」
「えー。別にいいのに……。」
そんなことを言っている良子さんを置いてそくさと玄関に行く。
「おじゃましました~。」
言ってからすぐに扉を開けるという新しい体験。
感覚がおかしくないっりそうだけれども……まあこれもマンションの性ってことにする。
これもこれで楽しいし。
家の中に入って今日のご飯をどうしようか悩む。
お金に余裕がないから外食はやめておきたいけれども……今家にあるのもので作れるものなんかなんもない。
なんで出かける前に冷蔵庫の中を確認しなかったのか……。
冷ご飯はある。他は塩くらい。
今日はこれで具なし炒飯にでもしようかな……。
格好をつけて良子さんのお誘いを断らなければよかったなんてことを今更になって思う。
格好つけなければ今頃、最高においしいご飯にありつけていたと思うと悲しくなってくるがまあ仕方がない。
なってしまったものはなってしまっこと。
そう割り切るしかないな……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます