第129話

「ふぅ……。」

朝、昨日の残骸のグミの袋。

これを片付けるところから俺の朝は始まってしまった。

今日は学校で普通に平日だというのにこんなにのほほんとしていられるのは、今日は遅刻が確定したから。


ただいまの時刻、8時15分。

後十分くらいでSHRが始まってしまう。

どれだけ急いでも家からは20分近くかかってしまうのに。

だから家の掃除をのんびりとしてから学校に出発しようと思う。


結局、家を出たのは9時20分。

その時間に行けば二時間目までには学校に着けるはず……。


満員電車に悩まさることもなく、2,3人しか乗っていない電車に乗って登校する。

そして職員室に行って、寝坊で遅れたことを伝えたら偶然授業がなかったであろう担任の先生に

こってりと怒られ、二時間目ぎりぎりに自分の席に着席できた。

偶然にも机の中に二時間目に必要なものが全て入っていたから、用意する手間はなし。

この奇跡が起きなければチャイム着席は出来なかった。


一番つまらない授業と話題の国語で、周りの人がうとうとしている中俺はこの授業で唯一、元気に授業を受けている生徒だと思う。

何故こんなにも元気なのかと言うと、今日遅くまで寝ていたから。

そんなどうでもいいことを考えながら元気に面白くのない授業を受ける。


気づくと授業が終わっていて、前の亀谷君と話をする。

隣の良子さんと話したい事はあったけれども別の人のところに行ってしまったから、またあとで。

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