第104話
俺の記憶はそこらへんで途切れてる。というか午後の授業なんぞ思い出したくもない。まったく楽しくない。お腹は減るし、もう午前中で寝まっくったから全く寝ぬくもないのに顔を伏せなきゃいけない苦痛。予想以上に辛かった。
そして即帰宅。亀谷君と一緒に部活動見学行こうと思ってたけど…亀谷君がいないんじゃどうしょうもない。なにせコミュ障が一人で部活動見学なんて行ってみろ。萎れて枯れてしまう。
周りの仲のいい人通しが発する空気。それを吸ってるだけで限界値に到達する。涙が出てくる。
そんな危険物が充満する場所は俺一人だと耐えられない。
家の方向が近い人は誰もが他の人との下校だから俺は一人寂しく帰宅する。
『一番線に電車が参ります。黄色い線の内側にお立ちになってお待ちください。』いつも通りのアナウンスを聞きながら今日一日を振り返る。
もう記憶に残るのは机に伏せていたっていう悲しい事実。そのせいで腰が痛い。これは亀谷君の所為だからあとで泣き付こう。
…これ亀谷君が俺以外に友達いたらやばくない…?。まあそのときはその時でいいか…。ボッチになってたらなったでまあどうにかなるでしょ、そんななんの根拠もない自信。それにいざとなれば司書さんの可哀想な人を見る目にさえ慣れてしまえば図書室に入り浸ってもいいから。
そんな可能なら不要としたい覚悟を決める。それかストーカー被害を出される覚悟で亀谷君をストーキングしようか…。いや、人に迷惑をかけるのは…駄目だよな。そんな思い直しをする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます