第96話

さみしさに耐えながら眠れない夜を過ごすのか…そうやって不安を感じながらベットに入るとすぐに眠れた。走って体力が残ってないのもあったし、何より昨日全く寝ていないのが響いてきた。

「昨日、早めに寝たおかげで今日の目覚めは最高だ。」時計を見ると目覚ましよりも早く起きることができた。今日は昨日と打って変わってのんびりとすっきりとした頭で朝の準備を始められる。


ご飯を食べ終えてから今日の帰りにスーパーで買わなきゃいけないものを確認してからいつもより早めに家を出る。なんというか最近一人で何もしていない時間が少なかったからこういう時間が落ち着かない。だからとにかく誰かに会いたくて、居ても立っても居られずに落ち着きがなく家を出た。


今の時間は通勤、通学ラッシュには早い時間だからか人が少ない。学生とかもまばらだけど少しいる。制服は当たり前ながら大体違う。俺と同じ制服を着ている人はいない。同じ制服を着ている人は同じところに固まっているか、あえて避けるように反対側にいたりする。

いつもの時間帯だと大体がサラリーマンとか学生の集団で場違い感が凄くて居づらかったから、この時間帯のこういう独特な空気感が楽しい、というか居やすくて気楽。明日からもこの時間帯に来ようかな…。いや、起きられないから無理だな。


座席に座ったまま通学という普段の時間帯では考えられない贅沢をしつつ、ぽっけーとしながら電車に揺られる。


学校に着くと2年生と3年生の朝練の声が聞こえてくる。ちらりと見えた朝練をやっている人の額には大量の汗があった。気温はというよりは心地よいって感じの温度で普通に生活しているだけだと絶対に汗はかかないぐらいの温度。そんな中汗をかくほどに熱心に部活出来るのって本当にすごいな…。

そんな感じだった俺の今日の朝、そしてこれから厄介な授業というものが始まってしまう。

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