第91話
今一番、最初のテスト数学のテストが終わった。
ヤバい。何も分からなかった。公式が分からないなんて当たり前、見覚えのない問題も出てきやがった。何のことをいってるのかすら分からない。xだのyがいっぱい出てきてもう詰んでる。
…でもしょうがないな。俺文系だし。だから勝負は次のテストの国語に全てをかける。数学も英語も俺は得意じゃないからできなくたってしょうがない。
「始めますよー。席に座ってください。」今度は厳つい男の先生と打って変わって女の優しそうな先生だった。そこから細かな注意事項を言ってからテストが配られる。
『キーンコーンカーンコーン』チャイムと同時に紙を捲る音が聞こえてくる。
俺もその音に負けないように手早く問題用紙をめくって解答用紙を見つけ出す。…問題数が尋常じゃない。あとはやたらと怪しい裏面の原稿用紙みたいなやつ。
全体に目を通してやばいことが伝わってくる。
『キーンコーンカーンコーン』「はい。じゃあペンを置いて」そんな声が響くのを机に伏せながら聞く。「どうだった?」亀谷君に質問されたら答えないわけにはいかない。「バッチリ寝れました」「あーお疲れ様です。」多分学生全員に共通してるんじゃないだろうか、全く分からないテストはとてもよく寝れる。「そこー話してないでテストを持って来いー」「あ、「はい。」」亀谷君と話すのに夢中になっててテストを前に回してなかった。
「いやー焦ったね。」「そうだねー。ビビった。」テストの勉強なんてほっぽって亀谷君とのんびり話すことにする。…多分亀谷君めっちゃ頭がいいか、家で真面目に勉強してた人だと思う。なにせテスト中に寝てなかったから。そんな人を巻き込んでいいのかとも思わなくないけど本人が大丈夫そうだし、話しかけてくれたから気にせずに会話を続ける。
教官の先生が入ってくると今日最後のテストということがあってか少しぴりついた空気になる。そんな中少し前までの声で会話する勇気も存在しないのでひそひそと小さな声で会話をする。「今日一番印象の薄い先生来たね」「そう?結構印象濃くない?」その先生は男の人で背が高くてゴツイ。それでも顔は優しそうで髭を生やしてる。「北海道ってあんな先生がいっぱいいるの?」「いっぱいはいないけどそれなりにいるよー」そんな会話をしてるとチャイムが鳴って
最後のテストが始まる。
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