第85話
よし!ようやく決まった。
善子さんへのプレゼントを選び終わった。
なんか知らないけど俺も善子さんへのプレゼントを買っちゃった。流石に良子さんのプレゼントほど高額なものじゃないけど。
だって良子さんのプレゼントって10000以上するやつだから金がほとんどない貧乏学生には手が出せない。
一ヶ月もやし生活でも手が届かない値段だった。
で俺が今買ったのはギリギリ普通に生活してても買える値段のやつ。
ただ今月はもう贅沢は絶対にできないな。お金に余裕を作りたいならもやしと安いお肉生活を始めてもいいんだけど。
そんな俺の結構やばめな財布事情は置いておいて渡すタイミングを相談しないと。なんたって自慢じゃないけど良子さんのプレゼントと俺のプレゼントを比べたら俺のプレゼントが勝ってるところなんて貰うときの気持ちの楽さくらいだもん。そんな圧倒的に貰って嬉しいプレゼントをあげてから俺のを善子さんにあげる勇気は俺にはない。
「良子さん、いつプレゼント渡しますか?出来れば良子さんの前に渡したいんですけど…」「んー。私はご飯食べ終わってからまったりし始めたタイミングで渡そうかなって思ってたんだけど。」
…二日連続でご飯にお邪魔するわけにはいかない。…でもそれ以外に渡すタイミングがない。詰んでね。
「…良子さん、良子さんから渡しといてください。」「え、ダメです。こういうのは自分で渡さないと!なんなら私と一緒のタイミングで渡しましょうよ。ついでにご飯もお食べていけばいいじゃないですか!」「いや、流石に二日連続ご飯をご馳走になるのは悪いのでやめときます」「大丈夫。大丈夫。そんなに気になるならご飯代ってことでプレゼントを渡せばいいだけじゃないですか。」名案な気がする。プレゼントを渡すタイミング問題が解決した。ありがたすぎて良子さんに後光がさして見える。
まあ結局良子さんのプレゼントに見劣りする問題は変わってないけど、それは俺が良子さんより早く渡すことで解決する。そう決めた。
隣で誰かと連絡を取り合ってる良子さんを横目にそんなことを決意した。
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