第82話
放課後が楽しみすぎて、明日からの予定を覚えていない…。なんかいつだかにテストをやると言うことは聞いてたけどそれ以上のことが頭に入って来なかった。
それこそテストの内容、教科すらも分からない。国語、数学、英語なのか社会と理科も入って5教科なのか…。まあそんなことは後で人に聞けばいいからどうにかなる。他力本願過ぎて気持ち悪いけど。
そして今は待ちに待った放課後。これを何時間心待ちにしたことか。
どこに行くのかとかもほとんどわかんないけど超楽しみ。
ちなみに良子さんとは隣の席だけど良子さんとは話してない。何故なら休み時間は良子さんは昨日の迷子の人ともう一人と一緒に話してて、良子さんは俺と違って授業中は真面目に話を聞いてメモとかをとってるから話す機会がなかった。
「大通くん、行こ」「はい。どこから行きます?」「じゃあ…とりあえず札幌駅まで出ようか。そこなら大体は売ってるから。そこでどんなのがいいのか探してみる!」「あ!良子ちゃんもう帰るのー?じゃあねー」良子さんとさっきまで話していた人が手を振っていた。「あ、大通くんも一緒じゃん。バイバイー」昨日、一緒に迷子になった人が大きく手を振ってくれている。「バイバイ」とりあえずこっちも手を振りかえして見たけどこれで良いんだよね。こんなことしたことがなかったからどうすればいいのか分かんない。良子さんは小さく手を振って返してる。可愛い。なんかの小動物を思い出させる。
「昨日って電車の中で何してました?」「私は外の景色見て暇潰してました。大通くんは?」「俺は暇すぎてただボーとして過ごしてましたよ。」「景色見るのおすすめですよ。新しい発見とか結構合ったりして面白いです。」
そんな話をしてると意外と早く目的の駅まで来れた。毎日こんな感じだったら楽しいのになー。
「良子さん、ここってこの間のお菓子屋さんですよね…」「最初ここで誕生日プレゼント探そうかな〜って思って」「たしかにお菓子って誕生日プレゼントとして良いですもんね、」寝れなかった昨日の夜にちゃんとこう言うことを調べてきてるから知識だけは完璧。経験はほとんどゼロだけど…。だって送る相手いなかったもん。しょうがない。
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