第75話

腕を組んで寝てたらバレた。やっぱり高校は中学までの先生とは違うは。

そして何がやばいって腰が痛くて遅刻してきてさらにそこから授業中に寝てたことをばれてしまって浮いてたのが更に浮いた。もう俺のことを好奇の視線以外で見てくれるのは亀谷くんや良子さん、大田君ぐらい。取手さんは面白おかしく周りの席の人に風潮してるのが聞こえたけどあながち間違ってないから否定しずらいのが悲しい。それに間違ってたとしても良子さんより髪の色がとりどり過ぎて怖い。髪の色での偏見はよくないって学んだけどピンク色の髪女子と紫色の髪男の人に話しかける勇気はまだない。

学校に来るのがもう既にだるくなってきた。今日亀谷君と仲良くなれなかったら学校に来なくなってた。亀谷君と仲良く慣れてよかった。入学式に来てからそれ以来一切来ない感じの不登校に名ちゃうとこだった。せっかく入学できたのに何もせずに学校に来なくなるのはもったいないからその点だけは良かった。



「ようやく終わった~」教室のいたるところからこんな声が響いてくる。さっき今日の最後の授業が終わって先生が出て行ってから一気ににぎやかになって席の移動が目立つようになった、のにも関わらず俺の周りには誰もいない。亀谷君は用事があるらしくさっさと変えてしまったし、良子さんは取手さんがさっきまで話してた人たちと一緒に話してる。…こうなったら一人で帰るなり、学校探検に行くしかないでしょ。

…学校探検にしよう。そうと決まれば地図が欲しいところだけど学校内の見取り図は教室の前の方にあるから見れない。他のクラスのはもっと怖い。…仕方ない。どこに何があるのか分らないけど適当に歩き回ろうか。

先ず現在地は三階。一番近い階段から上に行こうかそれとも下に行こうかな?

とりあえず荷物をまとめて階段に向かう。

今日の荷物は少なくて楽だな。今日の荷物の少なさに感謝。…ていうか今頃だけど亀谷君と一緒に帰れば良かった。

後悔は家に帰ってからするとして今は早速学校探索に向かう。

適当にほっつき歩く時の注意は通った道を覚えておくこと本当にそれに限る。これさえしておけば絶対に迷わない。そう思ってた時が懐かしい。今はそもそも出口昇降口が分らないってことに気づいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る