第55話

夜の屋上で良子さんに会ってから一晩が過ぎて今は朝6時。まだ始業式はまだだけどそろそろ生活リズムを作っておきたいから朝はしっかり起きてる。

朝はやることがなくて暇になる。…何か食べよう。冷蔵庫の中には卵と何時のだか分からない冷やご飯、冷凍庫にはバラ肉。野菜はにらしかない。ご飯使ってチャーハンでも食べようか。最近チャーハンばかり食べてる気がするけどチャーハンって美味しいし栄養偏らないから別に大丈夫だと思う。野菜をしっかり入れてるからビタミンも問題ないと思うし時々味噌汁とかも飲んでるから多分大丈夫。パッパッと料理を済ませ買い物に行かないと昼ご飯の食材がない。金は残ってけ?財布の中にはしっかりあった。これでなかったら一回銀行に行かないと行かないといけないところだった。

必要な物は調味料は大体全部こっちに来た時に買いそろえたから他のもの。キャベツと卵もそろそろきれるから買ってこないとダメで…米はまだある。後はまあ買い物行ったら思い出せるか。

買い物に行くのは最近お世話になってるスーパー。すき焼きの時に買い物に行った所。寝癖を直して歯を磨いて、厚手のパーカーに紺色のジーンズを着て準備完了。

家を出ると隣の部屋の扉が空いた。

「あれ、大通君。おはよ」「良子さん、おはよう。どこに行くの?」「んー特に決めてない。暇になっちゃったからちょっと散歩に行こうと思って。ついでに写真を撮ってくる」言われてみると良子さんの格好が動きやすそうなジャンパーに軽そうなズボン。そして手には白色の本体に黒色のカバーをつけてる高そうなカメラを持っていた。「良子さん、今日は何を撮りに行くんですか?」…上手く言語化できない。これがコミュ障。「今日はね。特に何も考えてないよ。本当に適当。大通君は何しに行くの?」「俺は買い物に行くところです。」「じゃあ一緒に行こ。今日は特にどんなところに行きたいとかないから折角なら大通君の買い物に付き合うよ」あのスーパーの間取りを覚えても良子さんほど早く目利きが出来なかったから良子さんが買い物時間が短縮される。「ただ手伝ってもらうのも申し訳ないから今日の昼ご飯ご馳走します。折角ご飯の材料を買いに行くので」「ありがとう。じゃあご飯の分ちゃんと働くね。」

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