第47話 太田君の見栄っ張り(自殺未遂気味)
美味しいチャーハンを作って、良子さんと一緒に食べ、一人でしんみりしつつも寝た昨日。昨日は寂しさで気にしてなかったけど今更になって取手さんと太田君の事が気になってきた。心配は特にしてないけど、あの二人なら隕石とかでもない限り無事でいると思う。だから取手さんの家に着くことは心配してないけど家に行ってから親への挨拶がどうなったかがわからない。幼馴染だったなら太田君の荒れてた…今も荒れてるか。まあ全盛期を知っているから許さないとかも十分考えられる。大田君に詳細の催促のメールを送ってから連絡がくるまで暇だから朝ご飯を食べちゃう。
ちなみにもう吹雪は止んでいた。なので今日は善子さんがいるので良子さんのご飯は必要ない。俺が作ることが前提になってるけど。
適当に作った朝ご飯を食べ終わったら連絡が着ていた。受信時間は送ってから1分後。話したくて待機してたのかと疑いたくなるような速さで送られてきていた。
内容は「早くここに来てくれ、ホッカイロを持って」という内容の下に位置情報が載った地図が送られてきていた。位置情報の場所はここより取手さんの家の方が近いぐらいの大きめの公園。なんでこの場所を指定したのかわからないけどホッカイロは大田君なりの心遣いかな。やっぱり雪は止んだといえど空気が寒いのはまだ変わってないから。
太田君の心遣いに感謝しながら厚手のコートに冬用の長袖シャツ。大田君が進めてたホッカイロを二つ持って指定された公園に向かう。雪のせいで公共交通機関が麻痺ってるから歩くしかない。本州にいたときは特別感あって好きだったけどこちに来てから急に嫌いになった。
メールに載せられた位置情報の場所に着いたときはメールに気づいてから三十分後だった。そして辺りを見ると最初は周りの色に紛れてたかまくらがあった。しかもなんかめっちゃ雪がかぶってる。これを見たときに気づけない人がほとんどなんじゃね?これに気づけた俺、凄い。
よく見るとかまくらの周りだけ足跡が付いていた。こっちからかまくらの方に行った足跡がないのに。
気を取り戻して大田君を探そう。
それからかまくらの住人に配慮してかまくらの周り以外を見て回った。探しても見つからなかったので諦めた。もう帰ろうかな~と思い始めたころにかまくら住人が出てきた。
「あ?大道理じゃねか、来てたんなら声かけろよ。」かまくらの中から出てきたのは大田君だった。友達が公園のかまくらからしかも泊まった痕跡のある場所から出てきた時の驚きを初めての体験した。これはびっくりするは。
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