第46話 なんかの最終回?

とりあえずめんどくさい思考に区切りを付けて体を凍えさせてまで撮ってきた写真を良子さんに見てもらう。ハードルを下げるためにあんまりよくないのから見せる。「大通君、当然だけど一番いいのから見せてね。」スマホのアルバムを開いている時に言われたからいいものをこれが渡した後とかだったら地獄を見てたな。そのぐらいの迫力があった。あの人外に一歩踏み出してる取手さんクラスの迫力が。

怖かった、表情も声色も怖くないものなのになんか怖かった。

予定を変更してちゃんと一番いいものを良子さんに見せる。

「…凄い上手く撮れてるね。ただ写真を撮っていたら体が凍えてたとか笑えないからね」心配してもらっている事はわかるんだけど、だからこそ何とも言えない怖さがある。なのでしっかりと心配させないように行動しようと思う。まあできる限りだけど。


良子さんに写真を見てもらいつつ軽い説教を受けてから家に帰ると部屋がやたらと広く感じた。たった半日ぐらい騒いでただけなのにここなで寂しくなるとは。寂しさに耐えながら時計を見るともう12時過ぎ。いつの間にかお昼時。冷蔵庫の中は運よく結構入っていた。冷やご飯、ソーセージ、卵とか色々。この材料なら卵チャーハンが出来る。まあ元々チャーハンを作る気しかなかったんだけど。この材料があるのにわざわざ難しいものに挑戦して失敗するとなんか悲しいし自信が無くなる。俺は料理人にはならないからちょっとできるぐらいでいいや。

材料を切り始めてみて思い出したんだけど良子さんっお昼どうするんだろう。作るのか、流石に急なことだから買い置きとかはないと思う。もし何も食べるものがないなら今日のお礼ということで俺が作って良子さんの部屋に持って行ってもいいな。

さてどうしよう。まあ一人で悩んでても仕方ないから良子さんに聞いて来よう。

…最低でももう一回外に出ないとか。辛いな。


おの冷たさの中に身を投じる覚悟を決めてから外に出るとやっぱり地獄だった。インターホンを押してじっとしてる。まあ体が震えていうほど止まってないんだけど。「はーい。なんで…大通君?」思ったより早く出てきてくれた。そしてビックリされた。まあ普通さっき帰った人が戻ってきたらびっくりするわな。

「ご飯ってもう決まってますか?決まってなかったら俺が俺のと一緒につくちゃいますけど」最初のころは人に作るとなったらめっちゃ緊張してたのにいつの間にか緊張がなくなってきた。


~あとがき~

なんか最終回ぽくなってしまったんですがまだまだ続きます。

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