第40話 一人の阻害感が辛すぎる

今は良子さんの部屋で耳を澄ませて部屋の音を聞いている。…この文だけだと唯の不審者だけどそうじゃない。この部屋の住人の良子さんの許可を得て良子さんと一緒にこうしてる。

「あの〜忍君〜。さっきの話の〜続きなんですけど〜今日するんですか〜?」「俺はこう言うの早い方がいいと思ってる。だから今日は家行かせろ」…なんか大事な所を聞き逃した気がする。本人達に聞いたらそもそも盗み聞きの意味がないし、家で付き合ったその日にすることってなに。恋愛偏差値低いのがバレちゃうじゃん。

そもそも俺はこっちくるまでボッチで話し相手なんてほぼいない生活してた人間に恋愛偏差値どころかまともなコミュケーション能力が備わってるだけでも褒めてほしい。

話を戻して聞き耳を立てる。「まあ~告白された時に~覚悟が決まってるので~大丈夫なんですけど~普通は~もう少し~時間を~かける~ものなんじゃないんですか~」「どうせやるなら早い方がいいだろ。わざわざ後回しにする必要ないだろ」

いや、ほんとに何するのか分からない。これ俺らがここにいるのばれてて敢えて言葉を伏せてんじゃね、とか思ってるもん。上を見ると良子さんは感づいているようで顔が赤くなっていた。今ここで聞きたいけどここで声を出したらほんとにばれるから声を出せない。

「それでやっぱり学生服で行った方がいいか?その方が雰囲気が出る気がするし。」学生服の雰囲気が必要で付き合いたてにすること…分かんない。そもそも恋人いたことないから何するのかいまいち分かんない。俺の恋愛偏差値がやばいのは諦めるしかない、というか隠してもしょうがない。

だって元ボッチだもん。まあボッチでも凄い人は凄いから言い訳なんだけど。

良子さんに肩を突かれた。上を見上げるとすぐ側に良子さんの顔があった。寿命が二秒ぐらい縮まったのは言うまでもない事である。そして腕を見ると玄関の方を指している。

これは俺が何も分かってないのを察してこの状況を推しててくれるのか。一人だけ話かまだ何も分かんないのはかなりきついものがある。だから教えてくれるのはありがたい。


玄関に向かい気づかれないように小声で話をする。「良子さん、それでこっちに俺のことを呼んだのは今の状況を教えてくれるって事でいいんですか?」「え…う、うん。そうだよ。……それで、私の予想だと多分キスだと思うの。こんな天気だし外とかはきついだろうから家でするんだと思うの」

…今の若者は告白したその日にキスとかしちゃうのか。俺の知ってる知識では一ヶ月とかかかるものだと思ってた。


遅れてしまって申し訳ありません。

言い訳としては今週イレギュラーなこととが多くて忙しかったんです。

最後に本当に申し訳ありません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る