第35話 大田君、出陣

さっき取手さんがマジできた。

なんか取手さんが風呂に入ることになったけどこれ俺一旦帰った方がいいのかなんなのか。どうしたものか。

考えること3秒。よし太田くんのところに行こう。

なぜならここ男俺一人だけで居心地が悪い。

なんなら太田君をこの場に連れて来てもいい。元々今日は2人にお節介を焼くために呼んだようなもの。つまり予定が変わった所で二人さえいればどうにかなるのだよ。とりあえず太田君の部屋に行こう。流石に今日みたいに1m先もよく見えないなか外に出かけないでしょ。…一人いたか、こんな天気の中歩いて遊びに来た人。

まあ太田君とは同じマンションの同じ階だから尋ねるのが簡単でいいや。

本当にこんなに気軽に遊びに誘える友人ができるとは。

しんみりしながら良子さんに大田君を呼んでくることを伝える。

良子さんはノリノリだった。物凄く楽しそうだった。

呼びに行くために外に出る。さっき良子さんの家に来た時よりひどくなってきてる。本当に取手さんどうやって帰るんだ。

まあ、それよりも今は大田君を良子さんの家に呼ぶことが先か。

太田君の家までの屋根付きの50mでもう雪で真っ白になってしまった。…普通のマンションの大きさ知らないけどここ広い気がする。こんな時に気づくとなんか悲しい。

インターホンを押すとすぐ出てくれた。ただ凄い苛立ってたけど。

「大田君、俺です。大通です。」「ぁ?なんだよ。今ボス周回してんだよ!だから忙しい。でなんだよ」友達が指一本で数え終わるぐらいだった俺が言うのもなんだけどこの人のコミュ力大丈夫かな。それにここに来てから四人友達増えたし。ただ結局話を聞いてくれるっていう所が太田君の優しいところだなーと感動しながら本題を切り出す。「今取手さんが良子さんの家に来てるから遊びに誘いに来たんですけど来ますか?」「は?なんでこんな吹雪の中、取手がここにいるんだよ」なんか焦ってる。まあ外に出ると分かるけどこの天気の中バスを使って5分、歩いて10分の所から来た取手さんは人外の域に達してると思ってる。こんな余計な事を考えてると何か物を漁る音が聞こえる。「あと三分ふぃひp」後半何もわかんなかった。ただなんか急いで準備してるらしいということは伝わってくる。こんな所で三分待ってると凍えそう。身をみじめて携帯を使って三分を計る。三分経ったら俺は自分の部屋に戻ってマフラーとコートを取ってくる。待っていると時間を計り始めてから1分もたたずに部屋から出てきた。

これが大田君かと見間違うほどおしゃれだった。具体的には落ち着いた感じのジーンズに長袖のTシャツ。その上からなんかかっこいい厚手のYシャツ。

大田君の私服を見たのはボクシングに行った時だけだけどあの時のセンスが見る影もない。もう手遅れだと思わなくないけど…なにせもうラーメン屋さんで見られてるわけだし。




後書きと反省

ここからは作者の懺悔です。

読まなくても構いません。


更新日時を間違えてしまっていました。10時5分とか言う微妙な時間帯になってしまていました。申し訳ございません。次回の更新は予定通り5月13日です。

今後とも全力を尽くしますのでよろしくお願いします。


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