第32話 北海道、海鮮うまい。うますぎる

さて、今私はどこにいるかというと小宮家の食卓にいる。一緒に食卓を囲んでいる状況をいる、と表現するしていいかは知らないけど。

こうなった理由は善子さんがお詫びと言って誘ってくれた。話をするのはそのあとということになった。今は善子さんが料理を作ってくれてるからそれを待ってるところ。一食分の食費が浮いた。これで貯金ができる。今日の夜ご飯の献立を楽しみに待つ、こういうの給食以来だからなんか余計にソワソワしちゃってる。

善子さんが準備を始めてから五分ぐらいがたってからお盆にのったお皿が運ばれてくる。中身はお刺身。これがただで食べさせてもらえるとは、善子さん、良子さんに感謝。お刺身の内容は…わかんない。そもそも刺身をめったに食べないから分からない。これはもう聞くしかない。「これってなんて言う魚ですか?」「えっとこの血合いが大きくて赤みがってるのがぶり。」良子さんが何の間もなく答えてくれた。ぶり、これが。といっても軽く名前を知ってるぐらいの知識しかないけど。「あと、こっちの皮が青くて身が赤いのがさば。これ生だから生姜つけるとおいしい。」おお凄い早口で教えてくれた。そうえば鯖って生ダメなんじゃ。なんか今の良子さんなら聞けばなんでも答えてくれる気がする。「知識不足で申し訳ないんですけど鯖って生食できましたっけ?なんかできないから締めてるとか聞いたことがあって」こんな質問にも答えてくれた、それも即答で。良子さんカッコいい。「この鯖新鮮だからだよ。理由はうる覚えなんだけどなんか鯖って足が速いらしくて締めないとダメだとかじゃなかったかな。でもこれは鮮度がいいからしめなくても大丈夫。」初めて知った。「そろそろ食べない?」最早空気と化していた善子さんが良子さんの解説をぶったぎる。ただ俺もお腹が空いてるので手早く挨拶を済ませる。「「「いただきます」」」なんか揃ったんだけど。まあ気にできないけど。なぜならお刺身を前にして待てももうできそうにないから早速たべるけど。

まずは鯖を。鯖が一番気になるから。まずは醬油だけで食べてみる。

すこし生臭いもののしめ鯖よりコリコリとした歯ごたえのある食感と独特の味がする。焼き鯖よりサッパリしてる。だから食べやすい。醬油だけで味わうことができたから次は生姜もつけて食べる。食べてみるとさっきすこし感じた生臭さがなくなる。

全体の感想としてはマジおいしい。感想は人に言わないと意味がないので良子さんに感想をいう。本当は善子さんに言わなくてはいけないけど友達の親に感想いうのきつくない?

妥協案が良子さんにいうこと。「良子さんこの鯖美味しいですね。初めて食べるので比べられないのですけど、生臭さとかないくて食べやすいです。」

「だよね。やっぱりお母さんの買い物技術すごいよねー」善子さんが照れてる。

「まだぶりあるから」いつもあんなに積極的な善子さんがて、照れてるだと…?

衝撃しかない。もしかしてこの頭が逝ってるといっても過言ではない善子さんの弱点。娘からの賞賛になれてないのか。良子さんのことだから家でも絶賛してると思ってた。

さて気を取り直して鰤をたべる。まずは醬油で。血合いのが多くて生臭いのかと思ったら全然そんなことなくて美味しい。具体的にはほんのり甘くてそれえがくどくない。次はわさびもつけてみる。わさびをつけるとさっきよりもサッパリする。

気づいたら食べ終わってしまった。

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