第26話 一向に話が進まない部活動体験二回目

畳の話は置いといて練習しよう。でも今更ながら俺と取手さんじゃ間が持たない。大田君を呼びたい、大田君なら取手さんと幼なじみだし会話に困ることはないはず。それに人に恋愛相談しておいてなんのお節介も焼かれないと考える方が甘いのだ。でもとりあえず許可を取らなくては。「取手さん今から大田君呼んでも良いですか?」「な、なんでですかか~?」なんかやたら動揺してる。返事も聞かず「もしかして~良子ちゃんから~何か~聞きました~?」いつぞやに聞いた怖い声が再び、しかも目が何か決意しちゃってる。ていうか何を聞くの?ほんとに何も知らないけど。「そこのところ~どうなってるんですか~?ちゃんと答えてください~、それによって~私の~労力が~変わって~くるんですよ~」これ返事ミスったらどこかの山とか海に沈められるやつだ。取手さんってなんか人には言えない仕事やってた?迫力やばいんだけど、最近忘れられてた試験監督の先生を思い出した。また不眠に悩まされそうだ。「黙ってたら~分かりませんよ~?」なんか人の頭に当たったらやばそうな棒持ってるし、どこから持ってきたの?いやここで冗談いったら終わる、何がとは聞かないでいただきたい。「なにも聞いてないですよ。」慌てず言えた、やっぱり慌ててると怪しく見えるからね、俺凄い。本州でも死線何度も超えてきたけど今回が一番やばかった。「ほんとですか~?ならなんで~ここで~忍君が~出てくるんですか~?」棒を突き出しながら聞かれた、まだ死線を越えきってないらしいさっき感じた死線越えた感は気のせいだった…。あとせめてその棒の角度もう少しで良いから下げてくれないでしょうか?今の状態だと少し押しただけでも顔に当たって鼻折れそうなんだけど。「ただ俺が知ってる人の中で取手さんと一番会話が弾みそうなの、大田君だから大田君呼びたいな~と思った次第です。」多分言い訳みたいになってないはず。「そうなんですか~よかったです~。あと~忍君と一番会話が弾むの~私ですよ~」なんか棒は下ろしてくれた。て言うかそこにそんなに突っ込んでくるほど大切だった?なんでそんなに慌ててるのか聞いてもいいかな?多分ダメだよな。下手に突っ込むと埋められかねない。「えっと~ちょっとテンションあがっちゃてごめんね~」ちょっとってなんだけ?ちょっとで埋められてたらいくつ命あっても足りないよな~。「とりあえず~事情を~説明~してください~。」どうやら事情の説明をしてくれるようになってくれた。

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