第27話 ヤンデ…取手さんの好きな人

「えっと~まず~大田君~かっこ良くないですか~。」

何その前提、大田君ってあの大田君だよね。あのスカジャンとか持って木刀持ってたら人には言えない仕事してる人に見えるあの大田君だよね、ここで違う人とか言わないでよ。早く答えなくては、人の頭に当たったらやばそうなあの棒をまた構えてる「男の目線から見ても格好いいと思います」できるだけ感情をこめて言った、その努力の結果かどうかはわかんないけど棒を下ろしてくれた。「ごめんなさい、私~忍君の~ことになると~ちょっと~冷静さをかいちゃうみたいで~」だからちょっととは一体。まあ俺は自殺願望ないしそんなことは口に出さないけど。「いえ、大丈夫ですよ。それよりどんな事情があるんですか?」せかすことに、下手すると地獄一直線だけど取手さんもなんか話したそうにしてるし多分大丈夫だと思う。「あ~まだ~話せて~なかったですね~」予想通りなかなか気分良さげに見える。

「まず~私~こんな~しゃべり方で~こんな~性格ですから~あんまり~友人が~できなくて~困ってた時に~忍君が~声かけてくれて~そこから~話しかけて~くれる人が~増えたので~今の~私が~あるのは~忍君の~おかげなんですよ~。その上~その本人が~ほんとに~格好いいじゃないですか~。こんな~条件揃ってるのに~忍君を好きにならない理由が~あります~?多分~忍君に~なら~何されても~愛して~られると~思うんですよ~。」

取手さんの目を何気なく見てみると瞳孔が開ききってる。恐怖を感じた、恋バナで恐怖を感じるってどんだけだよ。ここまで聞いて思った、取手さんちっちゃくて丸いかわいい見た目と反して疲れてるなと 。やっばり適 度に休憩も大切だよね。いやこれは休憩しても治らないか。なんでそんなに好きなのに大田君にはそんな態度なんだろう疑問に思うけど聞いても大丈夫かな?気になってきちゃった、もう聞くしかない。まあなんかいつかに聞いた言葉がかえってきて終わりみたいになりそうだけど。「ちなみになんでそんなに大田君へのあたりが強いんですか?」聞いちゃった。「やっぱり気になります~?それはですね~大田君が~かっこ良すぎるから~素直に~話すのが~恥ずかしいからです~」なんか惚気られた気がする。まあ俺から話をふったから文句言う権利ないけど。でも多分取手さんが大田君のこと好きなの良子さんは知ってるんだよな。ならお節介やくしかなくない?とりあえず良子さんに連絡をする、良子さんの連絡先も教えて貰ってるからすぐにでも可能。もうこれは実行するしかなくない?

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