第24話 ラーメン屋の帰路と恋バナ
ラーメン屋からの帰り道、ラーメン屋から出て5秒くらいで会話のネタが尽きた。今までの反省を生かして内容を考えてたのにも関わらずこれかよ、いやほんとはラーメン屋のサイドメニュー関係で話を進めようと思ってたんだけどなんで聞けば良いの?ここから会話無しは俺の胃がキツい。
それからすぐに大田君が会話を切り出してくれた。「おい、大通お前最近北海道来たんだよな。本州で好きな人いなかったのかよ。」ここで大田君の今の格好を思い出してほしい、彼の今の服装は黒くて長い動きやすそうなジーンズ、長袖のTシャツ、柄は達筆な字で最強と書いてある。そんな格好をがたいがよくて口が悪いスポーツマンが着ていたらどう見えるか。それはただの不良である、スポーツマンがこの格好だったら熱心だなとなるけど口が悪い人が着ると不良に見える不思議。世の中不公平だな、俺も顔が怪しいとかで何回職務質問されたことか。ここまででだいぶ話が脱線してしまってるがそんな不良に見える大田君が切り出してきた話題が恋愛って、いやなにを話題にしたって人の自由だけどギャップが凄い。まあ向こうから会話の話題をくれたんだから逃す手はないよね~。「良子さんと善子さんに話してたの聞いてたと思うんですけど毎日殴り合いの毎日だったんでそんな余裕なかったんですけど、大田君は気になる人とかいないんですか?」大田君は俺の質問に対して照れながら答えてくれた。さっきもいったけどギャップ凄いな、なんか気持ち悪い。「気になるやつはいる。」そしてこの強がりようである、誰だろう。まだ大田君の知り合いの女性取手さんしか知らないけど、小学生でもない限り好きな人にあんな態度取らないから除外して。じゃあ俺の知らない人か。まあ一応誰か聞いてみるか。なんか最近人との縁がありがたいことになってるからワンチャン会ってるかもしれない。「誰ですか?」「いや、ただ気になってるだけで好きな訳じゃないからな!」念押しされた。小学生レベル、これだとほんとに取手さんが好きでもしょうがない。いやそれでも流石にないか。
「取手だよ。昔から俺はずっとこんなんだったけど取手だけは見捨てないでくれて、最近そのことがよく思い出しちゃって気になってる。」ワオ~大田君の恋愛偏差値は小学生レベルだった。涙出そう。「それなら明日薙刀の指導を受けることになってるんですが一緒に来ますか?」誘ってみる。後でなんか言われてもめんどくさいしなんて言い訳していいのかも分からないし。「え!いいのか?…いや、やめとく。なんて言い訳して良いか分からないから」だから不良のしゃべり方でラブコメをされてもなんかキュンとしない、良子さんがやったらキュンキュンすると思うけど。そしてやっぱり断る理由が小学生。そんな恋バナしてたら家に着いちゃった。
まあ明日は一人で道場に行くことになった。一応地図は貰ってるけど大丈夫かな。
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