第22話 ラーメン屋はサイドメニューも美味しい

取手さんの実家がラーメン屋だと、初めて知った。まだお互いのことよく知らないから、もっと積極的に自己紹介してかないと、まあ俺のは自己紹介じゃなくて事故紹介になりそうだけど。どこ壊したとかどこを血の海にしたとか。まあこれも全てあいつらのせいなんだけど、だから俺は二割ぐらいしか悪くない。

注文から五分ぐらいしたらラーメンがきた、サイドメニューはもう少し後らしい。ちなみに届けてくれたのは男性の従業員。まだ良子さんは俺がラーメン屋に来てることを知らないと思う。のびる前に食べることにする、見た目は油多めのこってり系ラーメンで野菜が麺を覆うほど入ってる。小皿にはバターがのっている。味を変えたい時に使うのかな?とりあえずバターを入れずに食べてみる。それでもかなり濃厚で美味しい。野菜の旨みたっぷりのスープにこしの強い麺、そもそも野菜が美味しい。シャキシャキでところどころしんなりしてる。火の通り方が完璧。また来たいと思える一品だった。のびないように手早く食べることを意識しつつ半分食べ終わった所でバターを入れる。やっぱり味が結構変わる、さっきよりもバターが入ったことでコクが出て、美味しい。バターの塩味と野菜の甘みが引き立たせ合う感じで美味しい。こうなってくると醤油ラーメンも気になる、まあくれるというなら貰うけどわざわざ貰いにいかない。今度きた時に食べることにする。

丁度麺を食べ終えたタイミングでサイドメニューがきた、運んで来てくれた定員さんの顔を見ると良子さんだった。予想外のことに驚いて固まってしまう。それは良子さんも同じだったみたいで良子さんも固まっている。サイドメニューの餃子と唐揚げを置いた所で固まったので、いくらでも固まってられる。俺が再起動するまでに10秒くらい良子さんが再起動するのに15秒くらい掛かった。まあただ硬直がとけただけでまともに話せるとは言ってないが。「りょりょ良、子さん?」我ながら意味が分からないと思う。「お、おど大通君!?」良子さんも似たようなものだった。なんでこんなに動揺したんだろう、良子さんがいることはさっき見たから知ってたのに。まあこれ以上良子さんと取手さんと取手さんの実家のラーメン屋さんに迷惑をかけられないからサイドメニューを食べることにする。その間良子さんは動かず俺を見てるなんか自意識過剰みたいになってる、最近厨二病だとか自意識過剰だとか多いな。最初に唐揚げを食べることにする、大きめのサイズのため一口では入らないので端っこの方をがじる。熱々の肉汁が肉の旨みとともに歯を入れた瞬間に溢れてくる。薄めの味付けでラーメンの後でも美味しく食べれる。善子さんの唐揚げはそれだけで始まり完結するみたいなものだったけとこれはラーメンのお供にって感じ。ほんと最近美味しいものしか食べてない気がする。良子さんのラーメン?作って貰ったけ?次は餃子を食べる。餃子は野菜多めでこの野菜もめっちゃ甘い。肉が少なめだけど全然物足りなく感じない。餃子にタレがいらない。ほんとに美味しい。

全体的に野菜多めだったから野菜不足したときとかにまたこよう。

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