第17話 良子さん、もう結婚してはどうです?

試験の結果発表日、緊張して落ち着かない。もう部屋をうろうろし始めてから五分は経ったと思う。今日もお母さんは仕事でいない。今日も大通君の部屋に乗り込もうかな、流石に呆れられるかな。時間を見ると今家を出れば二本前の電車に間に合う。こうしててもしょうがないから、二本前の電車に乗ろう。今大通君に会うと恥ずかしいし。靴の履き間違いには、気を付けてたはずなのに、一回左右違う靴履いちゃった。恥ずかしい。気を取り直して家から出る。大通君に会っちゃった、気まずい。ラーメンのこと怒ってるかな。声を掛けることが出来ず駅までついちゃった。駅で大通君が話しかけてくれた。話せたことと怒ってなかった事が嬉しすぎて泣きそう。せっかく出来た友達に引かれたくないから頑張って我慢したけど。

学校に着いた、もう少し話してたかったな、と思ってたら校門の前で高校を覗き込んでる人が。大通君が知っている人なのか話しかけてる。そして成り行きでいっしょに掲示板の前に、なんかモヤモヤする。

掲示板の前に大田君がいた。声を掛ける方がいいのか悩んでいると、校門のところであった人が話しかけてる。名字じゃなくて名前よびだから仲いいのかな。大田君はいやそうだけど。それから二人で言い合ってた、こういうのって止めた方がいいの?悩んでるうちに終わったらしい。「自己紹介がおくれて~すいません~。取手信良です~。良心を信じるってかきます~。」自己紹介をしてくれた。「良」を良心って言いうのいいな、大通君の挨拶が終わってから私が自己紹介をする。「小宮良子です。良心の子供で良子です。」できた。満足したのも束の間、取手さん怖いくらいの勢いで来られてビックリしちゃったこと以外楽しく、話してるともう発表の時間がきた。張り出されて、すぐ確認に行く。合格してた。飛び跳ねたいぐらい、嬉しい。なんとか我慢した。その後は大通君のところに戻って報告した、多分テンション変だったし、よく考えたらまだ見てない人に言うとプレッシャーになっちゃうよね。どうしよう、考えたら大通君が掲示板見に行った。よかった、プレッシャー与えて得なかった。大通君も合格してたらしい。自分のこと以上に嬉しい。

その後お昼ご飯を皆で食べることに。前回大通君の家で作った時の挽回をしたい。とりあえずレシピを色々見てみる、そして気づいたら大通君の部屋でやることになってた。私の部屋でやれば私がメインで作って汚名返上することができたのに、大通君の部屋でやることになっちゃうと鍋の場所とか分からない。すき焼きのレシピ見てたら、すき焼き食べたくなってきた。最寄り駅まで帰ってきたらスーパーまで買い出しに。スーパーでは買うものが多いということで、二手に分かれることに。大通君と一緒のペア、狙ってはないが嬉しい。

買い物は、場所と食材の目利きの仕方を覚えていたので、すぐ終わった。買い物の後は集合場所であるスーパーの駐輪場で大田君と取手さんのペアを待っていることに。話内容が内容、自分に作らせてほいしと頼むのは何か違うし、話題がないと困っているところで大通君が「商品を選ぶの早かったですね。よく来るんですか?」と褒めながら話題を振ってくれた、大通君に褒められた。嬉しくて自慢げになってしまう。引かれないか心配だったけどならない。とりあえず答えないと。「お母さんの手伝いとかお弁当を貝いに来たりとかで何回か来てる。」表情筋を直すことに必死になりすぎて答えが素っ気なくなっちゃた。そこまで話したところで大田君君たちが帰ってきた。もうちょっと褒めて欲しかったんだけど。それからすぐ家に帰った。皆が料理の準備をしているので手伝いをしようとしたら、全部大通君に邪魔された。なぜ?

すき焼きの準備が終わった。肉だー。祝い事だから高めのやつを買っただけあって美味しいそう。ほんとはジンギスカンとかいろんな肉を買いたかったけど予算がなかった。

早速大通君が肉を入れてくれる。三分ぐらいしてから、肉がいい感じになってきた。美味しそう、この鍋は二人用なので肉が二枚しか入らなかった。取手さんは肉を食べないらしいので三枚必要だけど一枚足りない。大田君が肉を光の速さで取ってた。もう一枚は大通君と取り合いになるかと思ったが大通君が譲ってくれた。なんかかっこいいと思っちゃった。悔しい。

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