第15話 料理の腕と買い物の手際は関係ない

まだ分担が決まってないのにペアが決まるというなぞ。話し合いの結果良子さんと俺が野菜や肉などの料理に使うもの、取手さんと大田君で飲み物やお菓子などに決定した。なぜなら大田君が力ありそうだから、本人は理不尽だなんだかいってたが取手さんが「一緒に行こ~。」とか言った黙ってついていった。もはや大田キラーって改名しても違和感ない、いや名前として駄目か。早速スーパーに入ってから分かれる。俺らの担当である野菜や肉を置いてあるコーナーは入ってすぐのところ。こないだ来たばかりだから中を把握できてる。メニューはすき焼き、祝い事で定番で美味しい鍋。まずは野菜コーナーで野菜を買う。良子さんの手際がよすぎて五分もかからず終わった。次にお肉コーナーで肉を買う。良子さんの手際がここでも目立つ、また五分もかからなかった。そしてここまで掛かった時間は十分ぐらい。その後会計を済ませてからどちらがどれだけ袋を持つかでもめかけるも二等分するということで話し合いの決着がついた。

待ち合わせの場所である駐輪場で待っていることに。これって良子さんと二人っきりでは?今朝もこんなことを考えていた気がする。今朝は緊張で地雷になりそうなところ聞いちゃったから話題を慎重に選ぶ。「商品を選ぶの早かったですね。よく来るんですか?」話題他になかった?良子さんの顔を見ながら聞くと凄い自慢げな顔で小学生でも褒められて嬉しいと分かるような顔をしていたからいいか。「お母さんの手伝いとかお弁当を買いに来たりとかで何回か来てる。」自慢げな表情を崩さず言う。良子さんと話すときいつも思うけど、良子さん素直過ぎません?いやまあかわいいから良いけど。そこまで話して買い物を終えたのが取手さんと大田君が手を振っている。まあ、手を振れているのは、ペットボトルやお菓子などが入っていると思われる袋をすべて大田君に持たせている、取手さんのみだが。ていうか、大田君ってほんとに人間?四人分の飲み物が入った袋を持ちながら余裕そうって、いやそれいったらその横でニコニコしてる取手さんも大田君側か。大田君が取手さんを苦手な少し理由が分かったかも。というか待ち合わせ場所を決めた意味とは?

それからのんびり帰ることに。よし、頑張って二人の関係を聞き出さなくては。「大田君と取手さんは仲よさげだけと知り合い?」仲よさげは嘘だった。「大通、お前これが仲良くみえんのか?幻覚見えてんのか?」大田君にはマジで心配するトーンで聞かれるし、取手さんには笑われた。「俺と取手はガキの頃から知り合いだっただけで今も昔も仲良くない」大田君が説明してくれた。ようやく二人の関係を聞けた。そしてマンションヨーロッパアルプスまで帰ってきたぞ!

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