第9話 美味しい料理と飯テロ、美味しそうな料理

良子さんが部屋に訪ねてきてから、三十分ようやくできた。やっぱり、人が食べるものはこだわりたくて時間をかけてしまった。一人だけなら適当に十分あればできる中華スープと卵チャーハンでよかったんだけど、人がくることもあってしっかり作った。とりあえず嫌いな人が少なそうで手早くできるオムライスとコンソメスープ。食材の好き嫌いは聞いておいた。多分美味しいはず。よそい終え持って行く。箸やらスプーンは良子さんが自分の分を持ってきてたから必要ない。必要なものはすべて机の上に置いたから、もう食べれる。久しぶりに人と食べるわ~。中学の三学期は引っ越しの準備やらでまともに学校行ってなかったから、二学期以来で二学期終わったのが12月の中盤だから約三ヶ月ぶり。いや~やっぱり人と御飯を食べるの良いよね。

久しぶりの人との御飯に心躍らせながら、「「いただきます」」手を合わす動作だけで合わせてくれた。ありがたい、久しぶり過ぎてこの感覚忘れてた。皆でいっせいにいただきますて言うやつ。御飯が冷える前に食べるとしますか。オムライスを口に入れると自分でも美味しいと思えるほどのでき。ふわふわの卵の下に小さい鶏肉、グリーンピースやタマネギの野菜。ソースはケチャップとオイスターソースを混ぜて炒めたものに隠し味でお好み焼きソースをいれたものを使っている。すぐに食べ終わってしまった。それは良子さんもだったようでもう食べ終わている。「おいしかった、夕御飯は任せて。」良子さんは夜御飯も俺と食べるようです。「そうえば、善子さんはいつまで仕事?」これを聞き忘れていた。帰ってきた返事は「10時まで」いや、その会社労働基準大丈夫?朝早く、具体的には6:00ぐらいには出て行った気がするんだけど。そうえばお父さんに会ってない気がする。声も聞こえないなんでことはないはずだし、聞かない方がいいか。とりあえず、夜御飯は気にする必要がなくなった。

夕方まで適当に時間を潰し、夜御飯の時間になった。良子さんが訪ねて来てくれた。そろそろ良子さんの部屋に行こうと思ってたからありがたい。ドアを開けた先にいたのは、もう既に完成した料理をおぼんに置いて、持ってきてくれた良子さんだった。美味しそうな匂いがする。見た目も美味しそう。手早く配膳を済ませる。昼御飯の時と同じく声を合わせて「「いただきます」」今度は気を使うことを忘れない。良子さんが作ってくれたメニューはあっさりそうな塩ラーメン。北海道だから味噌ラーメンかと思ったら違った。まあ、これはこれで美味しそうだから良いけど。納得してから一口目。「ごっふっ!」むせる、なんだこれ!見た目塩味であっさりそうだから油断した。まじ辛い、匂い辛くないのに。後からくる辛さで今も口の中が痛い。やばい、これまでいろんな修羅場潜ってきたけどこれ以上やばいのを思いつかない。味は一口目で味覚が麻痺したのか分からない。痛い、熱いのみ。前を見ると良子さんももだえている。なに使ったらこんなことに…

もし、タイムスリップできるならこの料理ができる前に戻りたい、そう思いながら眠りについた。

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