もう一人の隣人

第6話 ようやくラブコメらしくなってきたと思ったのに,...

時計を見ると1:00になったとこだった。さすがに居すぎたなと反省する。流石の俺でも人に迷惑になることは2秒くらいは反省するんだよ。

玄関で「ご飯、ありがとうございます。また遊びに来ます」と伝えたら善子さんは笑顔で「また来てね」って言ってくれた。良子さんも笑顔で「また話そうね。いっぱい話せて楽しかった」と言ってくれた。俺とあなた何回、話ました?普段どれだけ人と話さないすか?あと、それは反則だと思います、かわいいくてドキドキし過ぎるので。

それは新しい恋の始まりだった、みたいなナレーションが入りそうな雰囲気になるもそのままで。

ちなみに全く関係ないことだが俺は彼女も彼氏もいた試しがない。まったくひどい話だ。

そんなことは置いといて右隣の人の大田さんという人の情報を集めなくては。今から挨拶にいくのだから。

左隣の人だけ挨拶してからだと右隣の人と待ち合わせたとき絶対気まずいて。そこのリスクをあらかじめ回避できる俺すごい。自画自賛はそれくらいにして、大田さんの情報を集めなければ!そこで取る手段は一つ。人に聞く。これは本当にすごい。何がすごいかは置いといて実行していくことに。「このフロアの大田さんってどんな人なんですか?」「えーと」事故物件ですら笑い話にした人が歯切れが悪い。事故物件よりたち悪いのかよ。そんな人に、今から挨拶しにいくのか。

あまりいい印象を持ってないという態度で「先生にも手の付けようがないほどの不良みたいで、見かけるたびに、イライラしてて話したことないや。それに引っ越して来たばかりみたいだし」と善子さんが教えてくれた。住人の情報収集を終わらせ、大田さんの部屋に向かう。何故か善子さんと良子さんもついてきた。そうえば学生の一人暮らしかな?全然情報足りてないじゃん。移動し始め、早速後悔。どんな人が出てくるのか、ドキドキしてたらもうついちゃった。早速インターホンを押すことに。インターホンを押してすぐ、男の人のこえがして扉が開く。出てきたのは180越えガタイがやたらいい男の人だった。ついでに、格好は坊主頭にTシャツ半ズボン。どちらも、不良が着ているような服で善子さんでもこれには、萎縮するらしい。まあ不良だってそれぽっい格好以外もするけど。あれ、俺今回ギャグはさんでなくない?俺すごい。そんなことを考えていると会話が開始していた。出遅れた。とりあえず会話の話題を聞くことに。

「口が悪すぎだよ、もっと丁寧な言葉を使うべきだと思うの。」先程とは比べ物にならない厳しい態度で善子さんが注意している。二人の間に挟まると物理的に潰れそうなレベルでにらみ合う。やばい、これが一触即発か。と場違いなことを考えながらほのぼのとしている。いや~、この感じ久しぶりだわ。「なんだよ、ババア。」確かにこれは口が悪すぎる。「お母さんはババアじゃないし。」なぜか良子さんが否定する。当然怒りは良子さんにむく。「あぁ?」古典的過ぎて笑いそう。プルプル震え笑いをこらえる。良子さんはすかっり萎縮している。そんなことをしてたら、目をつけられた。自分でも恥ずかしいと思っているのか耳まで真っ赤になっていた。いや、こうやって耳が真っ赤な男の人見てると気分悪くなってくるきがする。女子がやってるのは萌えるけど。図星突かれて何も言えなくなっていた大田さんは次に馬鹿にしたと勘違いされている俺に殴りかかってくる。いや、馬鹿にしてた?まあとりあえずこのパンチをよけてからだな。競技として武道やったことないからこういうパンチをなんていうかわかんないけど多分右フック?体をひねり右手で殴るやつ。それを、防がず手で頭をつかみ膝に当てる。そうすることで通常の頭してれば攻撃を止めてしまう。しばらく顔面を抑え痛がっていたがしばらくして冷静になったらしくなんか土下座してる。笑いそう。「こちらから手を出してしまってすいませんでした。」集中してて気づかったけど、俺までひかれてない?ひどくない?Mr,土下座もとい大田さんはともかく、俺は自衛しかしてないのに。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る