第36話、其のメイド……小田原に着く
「そうだ、新メンバーなんだよね。」
「はい、深雪といいます」
「名前的にもぴったりだ。
あなたに水の刻印をあげるよ」
「えっ、刻印ですか!」
「うん。水と回復系は相性がいいんだ。
水の刻印があれば、ワンランク上の回復魔法を使えるようになるはずだよ。
さあ、胸を出して」
「は、はい」
深雪さんに水の刻印が付与されました。
「じゃあね」
「「ありがとうございました」」
「アマンダさんって何者なんですか?」
「私もよく知らないんだけど、魔王討伐の手助けをしてくれてるみたいよ。
どうして?」
「だって、刻印って、専門に20年くらい修行してやっと現れるものなんですよ」
「そうなんだ。でも、私4っつ持ってるよ、ほら」
深雪さんに胸の刻印を見せます。
「4って、あり得ませんよ……」
「だって、みんなくれるっていうからもらったんだけど……」
「人に刻印を授けるなんて聞いたことありません。
もしかして神さまとか……」
「えーっ、みんな普通の人……だったと思うけど」
「カメに乗ってる人が普通なんでしょうか」
「そういわれると、みんな人間離れしてるかな……
アマンダさんも木を垂直に登れって、最初は無理だと思ったけどできたしなぁ」
「マルコさんもひょっとして人間離れ……よく考えたら、してますよね。
新しい料理やゴムとか広めてるし……勇者のお母さんだし」
「あっ、そこ違うから」
「えっ」
「私、実は大五郎のメイドなの」
「だって、お母ちゃんって」
「まあ、生まれた時からずっと二人だからね。
私は、亡くなった大五郎のお母さんに頼まれただけよ」
「……そうだったんですか」
小田原は城下町です。
海側からお城に向かっていくと、くねくねと曲がり角があって、なかなか辿り着けません。
直線で城に向かう道がないんです。
なんでも、海から責められた時のことを想定して、わざとそうなっていると聞きました。
それでも、何とか門まで辿り着きました。
早速冒険者組合にいくと、、またもや簡易鎧を頼まれます。
今回は素材がそろっているので、そのままお受けすることにしました。
そして丸子屋さんです。
もう、イカフライやアジフライが売られていますが、タコ焼きは道具がないので作られていません。
早速、タコ焼き器を作って実演して見せます。
「おおっ!」
そしてハフハフしながら食べてもらいます。
「これは!」 「紅ショウガがアクセントになっていますね」 「ああ、磯の香りが……」
タコ焼きとお好み焼きも明日から販売開始です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます