第2章 2006年 その2
「確信」
紅らみし
わが内の不変の金剛 すべて世はこともなしとぞずしり伝ふる
長冬を忍びて咲きぬ桜花 風なき空に貼り付く豊穣
シジュウガラ
「母と子」
ずつしりと重いかたまり現れた 泣きそうなままじつと抱へる
たれ故のたが悲しみか ひと日ずつ孤独に慣れむと諭し別れて
風清きさみどり頃の闇の夜をいくつ経つらむ 母無き子らは
「一つの足場」
吐息つこう まれに慶びあるときは未来につながれ確かな獲得
わが誇るこの
青銅の菩薩 面差し
「原型」
春の夢 木瓜丸く笑む さはあれど生の原型
わが心たれを悲しむ みな人の無限の想ひ思はるるとき
有限なるヒトの形をとりながら
汝が形失はれたる 汝が想ひありてありたる惜しも懐かしも
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます