第2章 2006年 その1(作者60歳から)
「謎の思念」
こころみに眼つむり座せば金剛のあけらき原則見えむとぞする
次元超え時空もわかたず脳内に信号つながる 意味の輪として
あてどなきこの信号の波ヒトを覆ふ そも相対の苦楽の海と
エネルギーとこれに呼応する物質とヒトの意識と その仕組みやも
「パンジー」
冬の間も顔をそろへて咲きつどふパンジー植えし ぎゆつと土圧す
奈落より這い上がることあらずとも 道は道にてザクザク進む
天心よりなみだ真白に忌日来る さしのものパンジー花びら凍てつ
「トトロの愛」
大トトロわれ関せずのあくび
テラに立ち息を吐きては息を吸ふ
肉厚のサンセベリアの頼もしき どっしり自我に充足するか
絶対に護られている生きるとは 愛の記憶に誰かの愛に
「沈思」
つくづくと考へ込んで 思ひ出のひとつひとつと向き合はされて
つまづきの石 混迷の渕さらさらと流されてかつ笑ひ飛ばすよ
荒野行く仔猫三匹 世を眺めひとみ怯ゆるフォトの悲しも
よく実る風船かずら抱く種 碧き
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